アイコン 格付機関に振り回される欧州財政 スペイン国債7%突破

14日の欧州債券市場で、欧州連合(EU)からの支援が決まったスペインの国債が売られて価格が急落(利回りは上昇)した。指標となる10年債の利回りは99年のユーロ導入以来、初めて7%台をつけた。
13日には、アメリカのハゲタカ格付会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがスペイン国債の格付けを「A3」から、投機的水準(ジャンク級)の1段階上の「Baa3」に3段階引き下げていた。
ユーロ圏(17ヶ国)で、4番目の経済規模にあるスペインが、市場での継続的な資金調達が困難になる7%台となったことで、欧州債務危機はさらに深まった。

財政危機を抱えるイタリアの国債入札が同日、実施されたため、神経質な展開となったのも一因。イタリア国債も、今年1月中旬以来の水準となる6.3%台をつけた。
スペインは金融機関の資本増強を実施するため、EUから最大1000億ユーロ(約10兆円)の支援を受けることが9日に決まった。
1000億ユーロは、スペインの国内総生産(GDP)の約10%に当たることから、スペインの債務残高が11年末の68%台から、12年末には90%にまで上昇するとの懸念が高まり、週明けからスペイン国債を売る動きが強まっていた。

バブルに興じたスペインも今後失われた20年を経験することになる。ギリシャはどっちにしろ、30年は水面下だろうが、ギリシャの地中海側の別荘をロシアが根こそぎ買付けているという。寒いロシアにすれば、ギリシャは天国なのだろう。
ハゲタカ格付機関が金を貰って高い格付けしていたサブプライムローンで弾けたバブルであるが、その資金が実体経済と関係なく、欧州へ流れ込みバブルを演じさせていたことが今回のそもそもの問題であった。アイスランド・アイルランド・スペイン・ポルトガル・ギリシャ・イタリアなどへ他国から融資金が大量に入り、バブル化したものの、バブルが弾けたことから耐えられなくなっているものだ。

世界各国のGDP(国内総生産)   U.S.dollars Billions
順位
2010
2009
2008
世界
62,909.27
100.0%
世界
57,920.27
世界
61,268.09
欧州連合
16,282.23
25.9%
欧州連合
16,413.65
欧州連合
18,377.02
1
米国
14,657.80
23.3%
米国
14,119.05
米国
14,369.08
2
中国
5,878.26
9.3%
日本
5,032.98
日本
4,879.84
3
日本
5,458.87
8.7%
中国
4,990.53
中国
4,519.95
4
ドイツ
3,315.64
5.3%
ドイツ
3,338.68
ドイツ
3,651.62
5
フランス
2,582.53
4.1%
フランス
2,656.41
フランス
2,865.22
6
イギリス
2,247.46
3.6%
イギリス
2,182.43
イギリス
2,679.01
7
ブラジル
2,090.31
3.3%
イタリア
2,116.64
イタリア
2,307.30
8
イタリア
2,055.11
3.3%
ブラジル
1,600.84
ロシア
1,660.37
9
カナダ
1,574.05
2.5%
スペイン
1,467.89
ブラジル
1,655.09
10
インド
1,537.97
2.4%
カナダ
1,336.07
スペイン
1,601.41
 
10位までの合計
41,398.00
65.8%
 
38,841.51
 
40,188.88
 
スペイン
1,409.95
2.2%
 
1,467.89
 
1,601.41
 
ギリシャ
305.41
0.5%
 
327.33
 
348.67
 
ポルトガル
229.33
0.4%
 
234.09
 
253.16
 
アイルランド
204.26
0.3%
 
222.35
 
264.89


 また、13日には米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがスペイン国債の格付けを「A3」から、投機的水準の1段階上の「Baa3」に3段階引き下げていた。
[ 2012年6月15日 ]
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