アイコン ヤマダコーポレーション/株主総会で元社長がクーデター 会社役員案否決

東証2部上場のヤマダコーポレーションは28日、山田昌太郎取締役が同日付で社長に就任したと発表した。

同社は、独立系の産業用関連機器メーカーで、自動車用整備機器・工具と産業用ポンプ・塗装用の2本柱としている。
 
山田昌太郎氏(48歳、慶応大卒)の父である山田豊雄元社長が、会社が先に提案した役員人事案に問題があるとして、28日の株主総会に取締役選任の対案を提出。会社案が否決され、元社長の案が可決されたため人事が覆った。

山田昌太郎氏は、これまで取締役であったが、今回の株主総会の会社側の取締役候補から外されていた。こうしたことから、昌太郎氏の父親で元社長がカンカンとなり、息子を取締役に復帰させ、社長にまで就任させたと思われる。

山田一族と思われる社長候補であった山田和正取締役も、取締役を外されており、一族間の問題も背景にあると思われる。
また、同社は浮動株が多く、安定株が少ないが、こうした中で元社長が会社側案を覆したことは、長時間をかけ用意周到に準備されたものと思われる。
 
同社には本年5月26日、株主から、監査役に対して、在任する取締役1名が、取締役会で承認された金額の上限を超えて競業取引および利益相反取引を行った旨の主張がなされ、この任務懈怠に基づく損額賠償請求額として総額850万円およびこれに対する遅延損害金の支払を求める責任追及等の訴えを提起することが請求されていた。しかし、その後、監査役会は却下していた。当株主の名前は明らかにされていなかった。
何か関係があるのだろうか。
 
会社側からは役員候補として次の候補が上がっていた。
1.取締役候補者
代表取締役社長:山田和正  再任(現 取締役)
取締役会長  :村田實   再任 (現 代表取締役社長)
取 締 役   :武田守征  再任 (現 取締役)
取 締 役   :亀山慎史  新任 (現 執行役員)
取 締 役   :村田茂   新任 (現 執行役員)
取 締 役   :山田幸太郎 新任 (現 執行役員)
取 締 役(社外取締役):忠内 信篤 新任 (弁護士)
2.監査役候補者
社外監査役(常勤):村瀬博樹 再任 (現 社外監査役)
となっていた。
 
それに対して株主総会で急遽提案され可決された取締役は
1.選任され、就任した取締役
山田 昌太郎:(前 取締役)
山田 幸太郎:(前 執行役員営業本部長)
亀山 慎史 :(前 執行役員海外担当)
村瀬 博樹  :(前 社外監査役)
戸谷 雅美 :(社外取締役、弁護士)
2.選任され就任した監査役
豊田賢治 :(社外監査役、弁護士)
 
急遽、株主総会でお役御免と役員は、
会長就任予定の社長であった村田實氏、社長候補であった山田和正取締役、武田守征取締役
 
株主総会の議長は当然、村田實社長が当たっていたと思われ、一種のクーデターに唖然となったことであろう。
 
ヤマダコーポレーションの株主構成
平成23年9月30日現在
住所
所有株
割合(%)
(千株)
㈱豊和
東京都大田区中央5丁目7番14号
810
6.75
山田 和正
千葉県浦安市
629
5.24
埼玉りそな銀行
埼玉県さいたま市浦和区常盤7丁目4番1号
588
4.9
カブドットコム証券㈱
東京都千代田区大手町1丁目3番2号
451
3.75
㈱バンザイ
東京都港区芝2丁目31番19号
434
3.62
山田 豊雄
東京都大田区
415
3.45
山田 昌太郎
東京都大田区
359
2.99
横浜銀行
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目1番1号
305
2.54
不二サッシ㈱
神奈川県川崎市幸区鹿島田890-12
300
2.5
山田 三千子 
東京都大田区
249
2.07
4,541
37.84
 
<ヤマダコーポレーションの業績推移>
連結/百万円
2010年3月期
2011年3月期
2012年3月期
売上高
6,521
7,938
8,312
営業利益
-10
739
798
経常利益
-78
676
700
当期利益
-513
465
504
総資産
9,180
9,645
9,776
自己資本
3,257
3,618
4,029
資本金
600
600
600
有利子負債
2,391
2,174
2,027
自己資本率
35.50%
37.50%
41.20%
 
[ 2012年6月29日 ]
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