アイコン 2012最新版売上高ランキング付 ベスト電器の歴史/家電量販店大戦争(1)

家電業界は、一過性の地デジ・エコポイントに浮かれ、その後は、世界のマーケティング力不足をさらけ出し、今や大赤字を晒しながら未曾有の大改造を迫られている。

そうした家電業界と連動する国内の家電量販店業界は、先般、ビックカメラがコジマを子会社にしたように再び激動の再編期を迎えている。 
ベスト電器は、ビックカメラ傘下からヤマダ電機の子会社になるという。こうした家電量販店のこれまでの歴史をベスト電器に焦点をあて今後連載していく。
ベスト電器の歴史
昭和28年9月
倉庫業を目的に九州機材倉庫㈱を設立
昭和31年1月
天神(現本店地)で「バーゲンセンター」を開業させバカ当たり、その後メーカー提携販売店から家電専門店への流通革命を起こす。
昭和43年12月
㈱ベストサービスを設立し、アフターサービス業務の委託契約を締結
昭和45年12月
フランチャイズ方式によるチェーン店展開を開始
昭和48年3月
休眠会社を使用して九州機材倉庫㈱を吸収合併、現在の㈱ベスト電器になる
昭和48年9月
福岡証券取引所に株式上場
昭和51年4月
㈱ベストクレジットサービス(現・連結子会社)を設立
昭和54年11月
㈱ベスト物流(昭和61年9月㈱ベストサービスを営業譲受し、㈱ベストサービス(現・連結子会社)に商号変更)を設立し流通業務を分離、同社と配送保管業務の委託契約を締結
昭和59年8月
東京証券取引所の市場第一部に昇格
昭和60年1月
シンガポールに進出、その後香港、マレーシア、台湾、インドネシア、韓国へも進出
昭和63年3月
㈱ベスト空調設備を㈱ベストハウジングに商号変更して住宅事業へ進出
 
                売上高日本一に
平成3年3月
㈱沖縄ベスト(平成8年2月㈱沖縄ベスト電器に商号変更、平成17年5月会社清算結了)を設立
平成4年
ヤマダ電機、宮崎店をオープン
平成5年7月
第3セクター方式により、㈱ビー・ピー・シー(現・子会社)を設立
平成11年2月
コジマとヤマダ電機が相次いで福岡進出、価格破壊。
平成11年4月
ビックカメラ福岡天神進出。(ベスト電器本店の喉元に突き刺さる)
平成11年10月
ソフトバンク・コマース㈱(現・ソフトバンクBB㈱)との合弁会社㈱イーベストを設立
平成13年9月
ベスト電器新宿高島屋店オープン
平成14年11月
ヨドバシカメラ博多駅そばに超大型店で進出
平成14年11月
北田光男会長亡くなる。(超ワンマン経営で一時代を創った人)
平成15年12月
北田光男会長の長男の北田葆光社長亡くなる
平成16年1月
有薗憲一代取専務が社長就任(北田光男会長の娘婿)、北田家と一悶着
平成17年2月
㈱ベストハウジングを会社清算して本体で事業部門化
平成17年6月
本社を中央区須崎埠頭入口から博多区千代町に移転
平成17年7月
㈱ゲオとの合弁会社㈱ベストゲオを設立、平成20年7月不採算から持株をゲオに売却
平成17年11月
区画整理事業で既存の香椎店を閉鎖、福岡東地区の旗艦店となる香椎店をオープン
平成17年12月
ヤマダ電機、ダイエー跡地(ベスト電器の新店そば)に入居して香椎店オープン 
平成18年10月
コンビニエンスストア事業進出のため、㈱ベストファミリー(現・連結子会社)を設立
平成18年10月
オリンピックと共同出資で子会社をつくり、オリンピックの『家電満載館』を引き継ぐ。
平成18年12月
関東の「㈱さくらや」を連結子会社化、平成20年3月完全子会社化
平成19年8月
ヤマダ電機がベスト電器の主要株主になったことが判明
平成19年9月
㈱ビックカメラと業務・資本提携契約を締結 ビックカメラの持分適用会社に
平成20年2月
オリンピックとの共同出資子会社、「家電満載館」不振のため解散・閉鎖。
平成20年4月
濱田孝社長就任、有薗社長代取会長に就任
平成21年4月
㈱ビックカメラとの合弁会社㈱B&B(現・連結子会社)を設立、ビックカメラとのFC窓口
平成21年4月
郵便法違反事件でベスト電器販売促進部長逮捕される
平成21年8月
関東の旗艦店「新宿高島屋店」を閉鎖
平成22年1月
「さくらや」全店閉鎖など大リストラ発表。301億円の巨額赤字へ。               濱田社長・有薗会長引責辞任、深澤副会長社長就任。
平成23年2月期
ビックFCの新スタイル店舗「B・B」(安売り)を平成23年2月末までに24店舗展開
平成23年2月期
店舗数は、直営店208店(うち海外30店含む)、フランチャイズ店300店(うち海外26店含む)の総店舗数508店
平成24年2月期
「B・B」店舗を平成24年2月末までに52店へ拡大
平成24年2月期
店舗数は、直営店196店(うち海外25店含む)、フランチャイズ店301店(うち海外32店含む)の総店舗数497店
 
ベスト電器の主要株主状況 平成24年2月29日現在
株主名
所有株数/千株
割合(%)
株式会社ビックカメラ
13,577
15.03
株式会社ヤマダ電機
6,730
7.45
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)
3,999
4.42
株式会社西日本シティ銀行
3,806
4.21
日本生命保険相互会社
2,718
3.01
第一生命保険株式会社
2,274
2.51
NECモバイリング株式会社
2,000
2.21
公益財団法人北田奨学会記念財団
1,941
2.14
パナソニック株式会社
1,573
1.74
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
1,487
1.64
40,108
44.4
 
ベスト電器の業績推移
連結/百万円
2010年2月期
2011年2月期
2012年2月期
売上高
345,619
340,969
261,705
営業利益
-5,230
6,862
2,535
経常利益
-5,698
5,854
2,009
当期利益
-37,448
1,057
589
総資産
158,337
141,494
125,567
自己資本
42,502
43,798
44,351
資本金
31,832
31,832
31,832
有利子負債
51,755
39,440
32,534
自己資本率
26.80%
31.00%
35.30%
 
 
 
 
2012 家電量販店売上高ランキング  2012.7.11作成
 
     /百万円
決算期
売上高
前期比
営業利益
経常利益
当期利益
1
ヤマダ電機
12年3月期
1,835,454
-14.8%
88,979
102,225
58,235
ベスト電器
12年2月期
261,705
-23.2%
2,535
2,009
589
ヤマダグループ
 
2,097,159
 
91,514
104,234
58,824
2
 ビックカメラ
11年8月期
612,114
 
19,929
22,329
9,049
 コジマ
12年3月期
370,380
-17.6%
3,660
4,200
508
ビックカメラG
 
982,494
 
23,589
26,529
9,557
3
エディオン
12年3月期
759,025
-15.8%
9,286
16,384
3,697
4
ケーズデンキH
12年3月期
726,015
-5.8%
34,086
42,123
23,754
5
ヨドバシカメラ
11年3月期
700,500
 
 
61,000
 
6
上新電機
12年3月期
410,174
-5.8%
12,239
12,111
6,245
7
ノジマ
12年3月期
211,051
-1.1%
743
3,262
2,119
・ ヨドバシカメラは、非上場で予想を公表していない。12/3期は、京都店の売上高が約半年分上乗せされるが、全体的な落ち込みもあると思われ、前期決算数値の判明文のみ掲載した。
・ ビックカメラの12/8期予想は、売上高が前期比13.4%減の5,300億円、営業利益が90億円、経常利益が110億円、当期利益が70億円となっている。前期比約800億円減ずる予想。
・ビックカメラの売上高や利益には、ベスト電器の持分適用分の15%が入っている。
 
[ 2012年7月12日 ]
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