アイコン テルモ/経営統合を持ちかけ、返す刀で損害賠償請求訴訟

 テルモは31日の決算会見し、保有するオリンパス株について、損失隠しの影響で下落し、大幅に価値が損なわれたとして、オリンパスに損害賠償を求める民事訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。
テルモは3月末時点で5,581,000株(2.05%)(2011年3月末 6,811,000株、2.51%)保有している。(一連の騒動の中で、テルモは一部売却した旨発言していた。しかし、膨大な売却損と評価損を出したことだけは間違いない)

 オリンパスは、一連の損失隠しの発覚により、自己資本が剥落しており、会長に納まった三井住友銀行は、増資引き受け先として、没落過程にあるソニーへ引き受けさせる動きをとっている。

そうした中で、テルモは先般、オリンパスとの経営統合を提唱した。しかし、形勢不利を見て取ったか現実的に損害賠償請求訴訟も起こしたようだ。

 もしも、こうした裁判で、テルモが勝ちでもすれば、多くを所有していたハゲタカも参戦し、オリンパスは空中分解することになる。ソニーが増資引き受けの表明をなかなかしないのは、そうしたリスクを考えてのことであろうか。

 オリンパスの世界的な優位性は、内視鏡等医療器具分野だけであり、その分野だけを分離し、同じ医療機器分野で世界的にも優位性を持つテルモに抱えさせることも選択肢では残ろう。その時には、スーパーバンクがテルモに付くしかないが。

[ 2012年8月 1日 ]
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