アイコン 一人負けのドコモ サムスンATIV発表W-OS8搭載

スマートフォン(多機能携帯電話)の(同期に関する)特許を日本サムスンが侵害したとの米アップルの訴えを東京地裁が退けた。

韓国サムスン電子製スマホを主力商品に据えるNTTドコモは今回の判決にひとまず安堵しつつも、内外で続くアップル、サムスンの訴訟の行方を注視する。知財リスクを減らすため、ドコモがサムスン頼みの販売戦略を大幅修正する可能性もある。

東京地裁では、審理が続いている別の訴訟もあり、タッチ画面の操作性というスマホの基本機能が争点となっている。同機能をめぐる米国の訴訟ではアップル勝訴の評決が出ており、今後の訴訟の行方は予断を許さない。

国内では、ソフトバンクモバイルとのスマホ販売競争では「1人負け」状態が続き、仮にサムスン製スマホの国内販売が停止されれば「ドコモに最悪の事態になる」とみられていた。

<NTTドコモ側は東京裁判を前に・・・>
米国でのサムスン敗訴を受け、国内での影響についてNTTドコモの丸山プロダクト部長は、「結論から申し上げると我々は、特に影響はないと考えている」とコメントしている。
その理由として、国によって知的財産権の考え方や焦点が異なることを挙げ、「日本での訴訟がどうなるかということが一番問題」と説明。
日本での訴訟では、大きく2点の知的財産権が問題になっているという。1点目がスマートフォンで一番端のページなどをスワイプした際に、画面がバウンドして戻ってくるように見えるバウンシング機能の特許。こちらについては、「ドコモの端末については、必要な対処策を講じている。知的財産権の侵害にあたらない形で、実装をしているので特に問題ないと考えている」とコメント。

2点目は、PCとスマートフォンのデータ同期に関する特許だが、こちらについては「31日に東京地裁で判決が下されると聞いているので、この時点ではコメントを差し控える」とした。なお、ドコモの特許に関するスタンスについては「ドコモブランドで販売する端末は基本的にはメーカーと共同開発という形をとっているが、当然開発プロセスの中で第三者の権利を侵害していないかということは、私どもとメーカーで分担してチェックし、必要に応じて対処をしている。そこのところは非常に慎重に取り扱ってきている」と強調したと報道されていた。(東京裁判判決前の報道)

しかし、アップルが米国で起こしていたサムスンに対する訴訟は、今回の東京裁判でサムスンが勝訴した「同期」の特許だけではなく、いくつもの特許違反を訴訟提示し、それらの全部の違反が指摘されている。
当米判決後、これまでに記載した通り、アップルのiOSをグーグルのアンドロイドが侵害している疑いも濃くなっており、既に両社のトップ同士は、電話会談を行っている。

アンドロイドそのものまで影響が及べば、サムスンは、アンドロイドから撤退せざるを得なくなる可能性もある。ドコモが考えるほど、アメリカの特許に関する考えは甘くない。

<サムスン ウィンドウズOS-8搭載のATIV発表>
 そうしたことを予知してか、サムスン電子は29日(現地時間)ドイツベルリンで「モバイルアンパック」(mobile unpack)というモバイル機器公開イベントを行って、ギャラクシーノートの後続作「ギャラクシーノート2」と新製品「ギャラクシーカメラ」をリリースした。
これと合わせてマイクロソフト(MS)の新しいOSである「ウィンドウズ8」を搭載したスマートPC・タブレット・スマートフォン製品シリーズを新たに公開している。
ウィンドウズOS-8を適用した製品には「アティブ(ATIV)」というブランド名を付けている。
当然、万が一のアンドロイド搭載のギャラクシーが販売禁止にでもなれば、そのリスク回避に訴訟中に「ウィンドウズ8」を搭載のATIVを開発していたと思われる。
  
今のところ、マイクロソフトのウィンドウズOS-8が、一番アップルOS技術に影響されていないとされている。

<ノキアもウィンドウズOS-8搭載機スマホ販売へ>
なお、ウィンドウズOS-8では、ノキアが9月5日、マイクロソフトの最新モバイルOS「ウィンドウズフォン8」を搭載したスマホ「ルミア」新シリーズを発表する。もしこれが、消費者に受け入れられなければ、ノキアにとってはゲームセットを意味し、マイクロソフトにとっても深刻な打撃になるとアナリストらは指摘している。
ノキアはウィンドウズにすべてを賭けたが、もし成功しなければ、次のステップは、株主にとっての最善策を選択せざるを得なくなるだろう。会社の身売りか主要資産の切り売りも可能性として出てくると述べるほど。
ノキアは過去18ヶ月で30億ユーロ(約2,950億円)を超える営業赤字を計上し、約1万人の人員削減に追い込まれた。2007年のiPhone登場前には50%あったスマホ市場でのシェアは、現在では10%以下に縮小している。

ドコモが損しない孫に負けては面白くないが、一幹部の奢り昂ぶりから自滅する可能性はある。それにしても日本勢はどこへ消えてしまったのだろうか?縮小一辺倒では潰れるのは時間の問題であるが・・・。

[ 2012年9月 3日 ]
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