アイコン さとうベネックのオーナー 仲介会社から言われたとおり事進まず

さとうベネックは、会社の状況につき、説明会を8月30日・31日に大分と東京で開催した。
大分での説明会では、社長が挨拶で、今回の責任を取り後任が決定次第、辞任するとの発言を行った。
元々、社長はゼネコンなど建設会社の経験はなく、さとうベネックについても認識不足であったが、仲介会社の言われたとおりに事が進むとの思いでオーナー(=買収)となったと買収及び辞任の趣旨説明を最初に行った。

(さとうベネックを買収したダイセンビルディングは、中洲や銀座に多くのビルを所有する不動産会社である。従業員は少数)

会社の状況説明では、現在の財務状況、さとうベネックの購入資金の説明、9月以降の収支および今後の資金調達方法、現場の状況および工事再開について説明がなされている。
買収についても説明があり、LBO(下記説明)方式により買収したとのこと。
工事再開については、9月10日から工事を再開させるに当り、起産建設との業務提携なども結論を出すとのことであった。

こうした重要な債権者集会に、会社側として進行説明に当った弁護士(渡辺弁護士)は、8月28日当案件を受任したばかりで、殆どチンプンカンプンの様相。
質問に対しても答えられない場面も多く、弁護士は後日質問に対しては文書で連絡するとのことであったが・・・。

今後のさとうベネックは、収支バランスの確立、工事再開及び受注活動など課題も多く、解決にはかなりの時間がかかるものと思われる。

なお、さとうベネックの平成24年6月期の売上高は95億円、経常利益は1億5千万円であったと報告されている。
(ピークは700億円以上売上、再建された今でも95億円以上の売上高を計上している。こうしたゼネコンが九州にどれほどあろうか、さとうベネックはそれほど大きなゼネコンである。)


LBOとは、
レバレッジド・バイアウト(Leveraged Buyout)とは、企業買収の手法の一種。
LBOとは、主としてプライベートエクイティファンドなどによる、買収先の資産及びキャッシュフローを担保に買収資金を調達し、買収した企業の資産(資産やキャッシュフロー)の売却や事業の改善などを買収後に行うことによってキャッシュフローを増加させることにより、負債を返済していくM&A(企業買収)手法。

今回の手法がLBOといっても、結果、LBOには程遠く、またLBOが法律で加護されているものでもなんでもなく、米国のハゲタカが編み出した企業買収における単なる資金調達方法の一手段でしかない。

少ない自己資本で、相対的に大きな資本の企業を買収できることから、梃の原理になぞらえて「レバレッジド・バイアウト」と呼ばれる。また、こうしたM&Aに対する金融を「レバレッジド・ファイナンス」と呼ぶ。
(プライベート・エクイティ・ファンド(Private Equity Fund)とは、複数の機関投資家や個人投資家から集めた資金を事業会社に投資し、同時にその企業の経営に深く関与して「企業価値を高めた後に売却」することで高いIRR(内部収益率、投資利回り)を獲得することを目的とした投資ファンドのこと)。
まさしく、2月28日までのさとうベネックの株主であったネクスト・キャピタル・パートナーズがそうである。当然、人・物・金もそうである。

[ 2012年9月 1日 ]
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