アイコン 破綻解説:(株)グンゴーの民事再生について

金属プレス加工の(株)グンゴーは9月3日、負債額約7億円を抱え、前橋地方裁判所へ民事再生法の適用申請を提出して経営破綻、民事再生法に基づき経営再建を目指すことになった。

<会社概要>
会社名   :(株)グンゴー
本社地   :群馬県伊勢崎市粕川町1835-1
代 表   :六本木信幸
株 主   :六本木信幸80%、ほか六本木正巳、藤岡孝雄、加藤昌彦、樽見崇広
設 立   :昭和42年1月
資本金  :1億円
業 種   :精密板金加工(プレス加工)、板金溶接加工、組立加工、洗浄、各種金型設計製作、空調設備・厨房設備設計施工、生ゴミ処理機、空調機器洗浄・メンテナンス、環境設備設計施工、フロン回収機設計、製造、一般家電製品販売及び新商品開発、環境・衛生商品販売
工 場   :本社工場
     第2工場:群馬県伊勢崎市日乃出町480-1
従業員  :約25名
取引銀行:群馬銀行(伊勢崎)、商工中金(前橋)、アイオー信金(本)
既存の仕入先:サンキン、北関東鋼材矢島工業、五十鈴など(以上、現在取引の有無は不明)
既存の販売先:富士電機リテイルシステム、サンキン、ナカヨ通信、ボストンハウス、水戸工業、協和テクニカ、東芝機器など(以上、現在取引の有無は不明)
直近の売上高:(平成23年11月期:約5億4千万円)

<破綻状況>
経営破綻 :9月3日前橋地方裁判所へ民事再生法の適用申請して、財産の保全処分命令受ける。
申請代理人:鈴木克昌弁護士(群馬県前橋市古市町1-50-1、電話027-210-7770)
監督員  :丸山和貴弁護士(群馬県前橋市大手町3-17-20、電話027-231-3507)
負債額  :約7億円。

<破綻経過>
同社は昭和42年1月に設立された多品種少量生産を得意とする金属プレス加工および板金溶接加工会社。以前は三洋電機・富士電機などから空調設備機器や生ゴミ処理機、自動販売機、日用品などの部品を受注して、平成12年12月期には約10億円の売上高を計上していた。その後は9億円台の売上高が続き、工場などの設備投資を借入金により行ってきた。
しかし、最近では三洋電機の事業撤退や東芝機器前橋本社工場の閉鎖、取引先工場の海外移転、不況の影響などから平成23年期には平成12年期の約半分の5億4千万円台まで売上高を落とし、欠損が生じるようになり、債務超過に至っていた。
同社は人員削減のリストラなど敢行したものの売上高の減少に効果は薄く、資金繰りが多忙を極め、今回の事態に陥った。
 
民事再生の可能性は、同社は多品種少量生産を得意としており、受注先のニーズも高く、受注先がこれまでどおり発注してくれることを条件に、縮小均衡型の経営で可能かと思われる。当然、仕入先がこれまでどおり取引を継続してくれることが条件となる。また、取引銀行は不良債権処理して貸付金を大幅に棒引きすることである(実際そうなる)。

[ 2012年9月 5日 ]
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