アイコン 中国の車事情:上半期から販売鈍化 シェアートップはドイツ車 日本車2位陥落

世界大手コンサルティング会社のアリックスパートナーズが発表した報告書によると、日本車は2011年、中国の自動車市場で24.1%のトップシェアを誇っていたが、今年1-7月のシェアは21.6%に落ち込み、ドイツ車の23%を下回った。

(中国人民の政治不満に対するガス抜きのために用いられる反日の影響が出ている。尖閣不法上陸の8月は特に強く出ている。当の上陸した香港人は選挙のための知名度アップ作戦で上陸、9月8日の香港議会選挙で見事落選している)

アリックスパートナーズ中国のIvo Naumann董事総経理は、「中国自動車業界は2012年上半期に成長が鈍化したが、業界全体が再び新たな安定成長期に入る見通し。

しかしながら、すべての自動車メーカーが同時に成長するわけではない。生産能力の過剰の持続、およびそれに伴う販売価格の低下等の要因が、自動車業界内の強弱の差を広げている」と指摘している。
(中国最大の輸出先である欧州の経済低迷が、輸出大国である中国経済に大きく影響している)

アリックスパートナーズは5年連続で、中国現地・海外の自動車メーカーおよびサプライヤーの40数名の高級幹部に対して、詳細な調査を実施した。

調査によると、自動車メーカーの高級幹部は、今後4年間に渡り中国自動車市場で8-12%の販売成長を見込んでいる。
世界の多くの自動車市場と比べ、この成長率は健全であると言える。しかし同報告書はまた、「自動車業界全体の生産能力の平均利用率(=工場稼働率)は、2010年の85%から2012年の約70%に低下した」と指摘した。

<合弁と国産の格差拡大>
これと同時に、中国企業と世界大手の合弁企業の間に大きな差が生じている。30数社の中国自動車企業のうち16社が、企業の「損益バランスを安全に保てる範囲」とされる、75-80%の生産能力利用率に達していなかった。
これと比較して、19社の合弁企業のうち、生産能力利用率が同水準に達しなかった企業は1社のみだった。

アリックスパートナーズの報告書は、「この現状は、自動車業界の販売価格のさらなる低下を促す。生産能力が著しく過剰している企業にとってはなおさらで、これらの企業は過去1年間に渡り、5-15%(もしくはそれ以上)の小売価格の割引を実施せざるを得なかった」とまとめた。

中国企業は他にも輸出の圧力に直面しており、輸出により過剰生産能力の消化を目指している。中国企業の輸出台数は、2010年から2011年に渡り66%増を実現したが、規模の大きな主流市場では依然として成功には至っていない。

同報告書は、「ドイツ車は高級車市場でリードしており、全体的に好調を維持した。中国の高級車市場の成長率は、中国自動車市場全体の成長率を大きく上回る」と分析した。
2011年、中国自動車市場における3大合弁企業(上海VW、一汽VW、上海GM)の市場シェアは、それぞれ上昇した。
一方で、多くの日本車および中国車の市場シェアが低下した。中国企業の今年1-7月の市場シェアは28.3%となり、2011年からさらに1.1ポイント低下している。

<信用していないのか中国国産車>
 中国の2011年の自動車ディーラー数は、21%増の1万6300店に達した。このうち、中国車のディーラー数は2年間で36%増となった。
しかし、この戦略には一定のリスクも存在する。中国企業のディーラーは、1店当たりの販売台数が多くない。
2011年、6大中国自動車企業のうち、ディーラー1店当たりの販売台数が600台を上回ったのは、1社のみにとどまった。
これと比較して、ほぼすべての合弁ブランドは、ディーラー1店当たりの販売台数が600台を上回った。販売台数が首位のブランドは、1店当たりの年間販売台数が1400台を上回る。

  Ivo Naumann董事総経理は、「中国ブランド車の販売の低迷は、ディーラーの利益獲得に深刻な影響をもたらす。これにより負の循環が形成され、販売台数のさらなる減少、ディーラーの閉店、ブランドイメージの低下につながる」と警鐘を鳴らしている。参照:中国人民網
 

[ 2012年9月12日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサード リンク

コメント

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   

↑トップページへ

サイト内検索