アイコン 国交省の総合評価方式の改定によせて 求められるもの

総合評価落札方式の課題
1、 術術提案作成・審査に係る競争参加者、発注者双方の事務手続きの負担増大
2、品質確保の理念からのかい離
3、民間の技術力活用の理念からのかい離

建設業許可、競争参加資格審査、競争参加資格要件設定との適切な役割分担のもと総合評価落札方式の改善の方針
1、 施工能力の評価と技術提案の評価に二極化
2、 施工能力の評価は大幅に簡素化
3、 技術提案の評価は品質の向上が図られることを重視
4、 評価項目は原則、品質確保・品質向上の観点に特化

そうした専門的なことも必要であろうが、総合評価方式を根付かせるためには、そのオープン性が一番重要かと思われる。

 長崎市民病院の新築案件では、スーパーゼネコン各社が入札し、高い価格の大成建設が落札した。大幅な点数の差がついたとされる。しかし、完成予想図の公表は愚か、すべての入札関係資料(点数表等)が全く開示されなかった。市民の開示請求どころか長崎市議会さえも閲覧を100%拒絶された。完成予想図については、事前に公表しないよう入札したスーパーゼネコンに確約まで取っていたことが判明している。
 今のままでは、総合評価方式は、官製談合の巣窟と成り果てており、そのオープン性を議論してもらいたいものだ。

 総合評価方式は、国交省が全国の地方自治体に導入させた経緯があり、必ず、今回の見直しで、その責任上、可能な限りオープンにすることを盛り込んでもらいたい。
後ろめたい事がない限り、長崎市は他の多くの県庁所在地の総合評価方式による落札案件の経過について公表している通り、公表していたはずである。
 
 長崎市民病院では、同じ条件で説明を受け、提案用件の書面を貰い、それにつき、各スーパーゼネコンが、総合評価方式で提案し入札している。そうした中で、スーパーゼネコン間で大差が付くことそのものがおかしく、また落札業者分を除きそれぞれの完成予想図さえ開示せず、各社JVの入札金額や、点数も全く明らかにされないままとなっている。
密室で談合が行われたとしか言いようがない。そうした密室談合を疑われている張本人主犯格は長崎市の市長である田上市長であるが。
 こうした密室談合を許すような総合評価方式こそが、官製談合を助長するものとなっている。

 国交省は、今回の総合評価方式の改定により、最低でも開示請求に付き、可能な限り公開するよう各地方公共団体に行政指導してもらいたいものである。
 

[ 2012年9月19日 ]
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