アイコン 売上高9千3百億円の住宅会社誕生 一建設らの飯田グループ11月経営統合へ 

一建設(株)(東証3268)、(株)飯田産業(8880)、(株)東栄住宅(8875)、タクトホーム(株)(8915)、(株)アーネストワン(8895)、アイディホーム(株)(3274)は、経営統合を行うことについて25日基本合意し、来年11月に経営統合する合意書を締結したと発表した。
パワービルダーの飯田グループ6社が統合すれば、前期決算による売上高は7,789億円。各社の今期予想合計では9千3百億円の売上高に達する。
住宅業界からすれば、大和ハウス・積水ハウスに次ぐ売上高となる。6社は住宅需要が縮小する少子化対策や海外展開を念頭に経営統合する。

飯田グループ6社統合 前期決算合計
会社名
一建設
飯田産業
東栄建設
タクト
アーネスト
アイディ
単純合計
東証
3268
8880
8875
8915
8895
3274
連結/百万円
12年1月
12年4月
12年1月
12年5月
12年3月
11年12月
売上高
218,838
137,507
102,973
76,871
187,275
55,470
778,934
営業利益
20,310
12,226
7,038
8,164
21,820
4,730
74,288
経常利益
19,856
11,398
6,225
7,980
21,924
4,495
71,878
当期利益
11,615
6,390
3,904
4,587
12,884
2,648
42,028
総資産
125,205
120,161
79,774
42,245
89,885
27,019
484,289
純資産
57,247
51,401
35,640
23,985
60,657
9,199
238,129
有利子負債
33,800
47,954
27,893
9,432
5,964
10,344
135,387
 
飯田グループ6社統合 今期予想合計
会社名
一建設
飯田産業
東栄建設
タクト
アーネスト
アイディ
単純合計
東証
3268
8880
8875
8915
8895
3274
連結/百万円
13年1月
13年4月
13年1月
13年5月
13年3月
12年12月
売上高
296,000
165,600
113,860
77,100
215,800
67,530
935,890
営業利益
24,800
16,400
8,010
7,235
22,200
5,322
83,967
経常利益
24,000
15,400
7,310
7,035
22,100
5,000
80,845
当期利益
15,800
9,700
4,330
4,210
13,700
2,930
50,670
 
6社は経営統合について、次の通り説明している。
1、本経営統合の目的
(1) 本経営統合の背景
住宅・不動産事業の事業環境は、以下のような変化が予想される。
ア、人口・世帯数減少による中長期的な住宅市場の縮小
イ、他業界からの戸建分譲市場への新規参入(競争激化)
ウ、中古住宅リフォーム等のストック市場の拡大
エ、新興国の経済成長による新たな都市開発・住宅需要の拡大
 
同社らは、これまで、「高品質な住宅をより低価格で提供する」という共通する理念に基づいて、提供してきた。しかしながら、競争が激化する事業環境下において、これまで以上にお客様の期待に応え満足して頂く商品・サービスを提供し続けるには、個々の会社ごとの経営努力だけでは限界があり、スケールメリットを活かしたコスト削減や、各社の経営資源・ノウハウを結集させた新しい顧客価値の創造、更には海外市場への展開を行い、新たな収益源を確保することが不可欠であると認識している。
このような背景から、環境変化を事業機会として取り込むためには、将来的には総合不動産住宅メーカーとしてグローバル市場に展開していくという共通のビジョンを持つ6社が経営統合し、強固な経営基盤を構築することが不可欠であると判断した。
 
(2) 本経営統合の目的
本経営統合により、これまで以上に、より多くの人々が幸せに暮らせる住環境を創造し、豊かな社会作りに貢献していく。すなわち、雇用不安が拡大し、個人所得が伸び悩む厳しい経済環境においても、我々がコスト努力を率先して進めることにより、不動産業界全体のコスト低減をリードし、ひいてはお客様が良質な住宅を買いやすい価格で手に入れることができるような環境を実現することを目的とする。
具体的には、中核事業である戸建分譲、マンション分譲においては、統合によるスケールメリットを活かして、資金調達コスト及び資材調達コストを削減すると同時に、機能統合を進めることにより、競争力の強化を図る。
また、首都圏および地方都市部を中心とした主要商圏において、地域に密着した計画的な営業展開を行うことによって、物件販売、土地の仕入れの両面においてお客様や関係業者様との関係性強化を図り、お客様の声を活かした家作りを行う。
中核事業の競争力強化によって強固な収益基盤を構築し、中古住宅・リフォーム事業の強化と成長が期待される海外市場への展開によって、新たな収益の柱を育成する。
現状では戸建分譲事業への依存度が高いものの、事業ポートフォリオの拡大によって安定的かつ持続的な企業成長を実現するための経営基盤を構築する。
1、中核事業(戸建分譲、マンション分譲)における更なる競争力強化
ア、スケールメリットを活かしたコスト競争力の強化
イ、地域に密着した営業展開によるシェアアップ
ウ、リーディング企業としてのブランド訴求(信頼構築)
 
2、成長市場への参入による事業ポートフォリオの拡大
ア、グループ経営資源を有効活用したストックビジネスの育成
イ、成長が期待される海外市場におけるビジネスモデル確立
 
3、安定的・持続的な企業成長を実現するための経営基盤の構築
 
(3)本経営統合の効果
本経営統合によって、主要商圏における住宅産業の相対シェアを高めることが出来る。相対シェアを高めることは、土地仕入れ情報等に関する情報収集力が高まるだけでなく、お客様にとっては企業に対する安心感・信頼感に繋がり、結果として更なるシェア拡大が期待できる。更に、スケールメリットを活かした資金調達コストや資材調達コストの削減と、共通機能の統合による業務の効率化によって、収益力を高めることが出来るようになる。
そして新事業開発においては、6社の技術・ノウハウ、人材、顧客資産等の経営資源を有効に活用することで、国内においては多様化するライフスタイルに応えられる商品ラインナップ、サービスが提供できるようになり、また海外では、単独では参入困難な新市場への積極展開が出来るようになる。
 
(4) 経営統合後のグループ理念
『より多くの人々が幸せに暮らせる住環境を創造し、豊かな社会作りに貢献する』
 
(5) 経営統合後のグループ経営方針
以下のグループ経営方針に基づいて、グローバルで活躍する総合不動産住宅メーカーを目指す。
ア、住宅分譲業界の健全な発展およびイメージ向上を目指し、住宅分譲市場の拡大・成長に寄与する。
イ、常に新時代を切り拓く市場創造のトップ集団であり、社会から信頼・尊敬される企業集団となる。
ウ、時代の変革をいち早く読み、素早く対応できる企業集団となる。
エ、グループ企業の強みやノウハウを活かして、業務の効率化と、新しい価値の創造を追及する。
オ、法令を遵守するとともに社会正義・社会規範を尊重し、公正な企業活動を展開する。
カ、社員が挑戦でき、働き甲斐のある、生き生きとした魅力的な職場にする。
キ、グループ企業は、お互いよきライバルとして、グループ企業の自主性を尊重するとともに、グループ全体の成長・拡大を図る。
ク、グループ企業は、万全な危機管理体制を構築し、どのような事態においても迅速・誠実に対応する。
 
<相互の資本関係>
飯田産業は、平成24年10月31日時点で、一建設の株式を1,500,000 株、東栄住宅の株式を65,520 株、タクトホームの株式を5,151 株、アーネストワンの株式を200,000株保有している。
東栄住宅は、平成24年10月31日時点で、一建設の株式を1,000株、飯田産業の株式を156,000株、アーネストワンの株式を200,000株保有している。
タクトホームは、平成24年8月31日時点で、一建設の株式を3,000株、飯田産業の株式を52,000株保有している。
一建設、アーネストワン及びアイディホームは相互保有なし。
 
[ 2012年12月26日 ]
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