アイコン TPPの争点をぼかすマスコミと政府 沖縄砂糖全滅・北海道澱粉全滅 

日本は東京や大阪・名古屋だけであろうか、沖縄の砂糖耕作の残存率は0%、北海道の
澱粉原料作物である馬鈴薯や甘藷などの作物は全滅するという。
台風が襲う沖縄では、台風に強い作物しか作付けできず、結果残っているのがサトウキビである。そのサトウキビも全滅すると簡単に政府は試算するが、人の命が横たわっている。北海道の澱粉原料作物はかなり大規模な農場経営となっているが、これも全滅。

日本の1農場あたりの面積は、豪州やアメリカなどに比し米粒ほどでしかない(後述)。
 日本の太鼓もちの農場者や国会議員は、米も大規模農場化すれば経営できるとわかったようなことを言うが、豪州や米国の水田耕作地の広さはとてもとても競争できるような広さではない。議員たちが知ったか振りして、百姓の耕地面積を統合して大きくすればよいなどと期待をもたらす生半可な発言はとんでもない眉唾ものである。

  政府試算では、関税率10%以上かつ10億円以上の生産高のある農産物19品目と林水産物14品目の計33品目について試算している。これらの生産額合計は7兆1千億円、そのうち3兆円が失われるという。ところが、試算対象外となった農林水産物は4兆円の生産高があり、合計農林水産物の生産高は、11兆1千億に達する。

対象外になった農林水産物も、大量消費国日本で売れるものは何でも作り何でも輸出しようとする米・豪・カナダ・チリ・ニュージーランドなどにより、大きな打撃をこうむるものと推量される。

<TPP参加による農産物への影響試算>
TPP参加による農産物への影響試算
品目
残存率
生産減少額/億円
68%
10,100
小麦
99%全滅の1%
770
大麦
21%
230
砂糖
全滅の0%
1,500
でんぷん原料作物
全滅の0%
220
牛乳乳製品
55%
2,900
牛肉
32%
3,600
豚肉
30%
4,600
 
23,920
・内閣官房資料
 
<TPPのターゲットは大消費国 NIPPON>
TPPのターゲットは日本/億ドル(名目)
米国
150,756
150,648
日本
58,665
58,663
カナダ
17,389
56,507
豪州
14,869
メキシコ
11,539
マレーシア
2,879
シンガポール
2,598
チリ
2,484
ペルー
1,771
ニュージーランド
1,588
ベトナム
1,227
ブルネイ
163
TPP交渉参加国GDP
265,928
 
・出典:IMF
 
 
 
<食料安保問題をかき消す、生活保護世帯乱増のTPP>
 食料安保である食料自給率は現行40%から27%以下に低下する。世界の人口は現在70億人が2050年には90億人を突破するとされている。当然ながら食料不足に陥り、穀物価格は高騰するばかりとなる。現在安いからといって、先々需給バランスが人口増により崩れ、高騰するのは必至。
美しい日本を殺封し、強い日本を標榜するのはよいが、大消費国である日本を米国の追随主義者にしては、強い日本どころか弱い傘被りの日本でしかない。所詮目先の利益に浮かれる財界・企業人は、決して百姓や水産業者を理解できるものでもない。
自民党は借金が100億円以上あり、財界に大きな大きな寄付をしてもらいたいのが本音。そのためにも財界が諸手を挙げ喜んでいるTPPの交渉参加を表明したものである。
 
こんなことをやっていたら、生活保護世帯が急増することになり、ますます財政は苦しくなるばかりだ。
田舎があるから都会があり、田舎を無視するならば、都会は砂上の楼閣に帰すことになるだろう。
TPPは関税完全撤廃を求めており、一時的(基本7年間)に棚上げしても、何れ完全撤廃するという条約である。
各種補助金もTPP国間は、同じ土俵で相撲を取ることを要求されることから、農林水産分野への補助金はすべて廃止されることになる。
 
<勝負あった 1農場面積>
アメリカの1農場平均面積は、日本の100倍の約160ヘクタール、オーストラリアの1農場平均面積は、日本の2,600倍の約4,000ヘクタール、(日本の1農場あたりの農場面積1.53ヘクタール)。
日本の三大都市圏の平野部は工業都市化し、田舎の平野部はあるもののこんなマネができるはずもない。戦う前に白旗あげた方が生活保護で長生きできるというものだ。
 
<遺伝子操作作物・残留農薬・残留防腐剤>
日本が検疫で調べているのは、輸入されている農林水産物の極一部。それでも残留農薬や残留防腐剤が発見されている。残留農薬量も日本とアメリカでは規制値が全く異なる。  
大木のアメリカ人は残留農薬農産物を食し、遺伝子操作作物を食べている。こうしたものがアメリカ基準で日本へ自由に入ってくることになる。遺伝子操作農産物はアメリカでは識別表示されておらず、か弱いアトピーだらけの日本人が食するようになる。すべてアメリカや豪州基準なのだ。
 
<働けど 働けど わが生活楽にならず>
新自由主義の頂点たるTPP、弱肉強食の最たるものだ
農林水産関係以外にも、医療問題、皆健康保険問題、郵貯資金に群がる本場ハゲタカ問題、建設工事における外国人参入問題、金融問題などなど、一時的に棚上げになる分野があっても何れは撤廃され、すべてアメリカ様の言うとおりになる。
 
<GDP+3.2兆円(+0.66%)> 政府見解
消費+3.0兆円(+0.61%)
・・・(消費が輸入物で増加する一方、国産品の消費は減る・プラスは矛盾)
投資+0.5兆円(+0.09%)
輸出+2.6兆円(+0.55%)
輸入-2.9兆円(-0.60%)
単純に輸出の増加分-輸入の増加分でGDPは-0.3兆円となるのだが・・・。
消費が3兆円増加するという試算はむちゃくちゃ、消費税増税が立ちはだかり、年金は先細り必至、老後のためにせっせと貯蓄でもするのが関の山だ。
 
<政治も異常気象、ブレまくりか>
安倍さんは好きだけど、TPPは頂けないし、また譲れない。
TPP
 
[ 2013年3月18日 ]
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