アイコン 東京都が南海トラフ巨大地震被害想定 島しょ部1800人死亡想定 区部被害なし

東京都は14日(平成25年5月)、太平洋沿岸の「南海トラフ」 付近で起きる巨大地震と津波で最悪の場合、伊豆諸島と小笠原諸島で1800人近くが死亡するおそれがあるという被害の新たな想定を公表した。一方で都は、 地震の発生後迅速に避難することができれば、死者をゼロにすることは可能だとしている。

今回の被害想定は、東日本大震災をきっかけに国が、東海から西の太平洋沿岸の「南海トラフ」付近で起きる巨大地震の被害想定を去年発表したことを受けて、東京都が伊豆諸島や小笠原諸島を中心に、津波の高さや人的被害を島ごとに詳細に検討したもの。
それによると、マグニチュード9クラスの巨大地震によって、駿河湾から紀伊半島沖にかけて津波が発生した場合、津波の高さは、最大で新島で30メートル、神津島で26メートル、八丈島で18メートル、三宅島で16メートル、伊豆大島で15メートル、小笠原諸島の父島で13メートルなどとなっている。

これらの津波などが主な原因で、伊豆諸島と小笠原諸島では最悪の場合、1774人が死亡するおそれがあると想定されている。
島ごとの死者数は、新島で1299人、神津島で268人、小笠原諸島の父島で86人、三宅島で55人、伊豆大島で34人、八丈島で23人などと想定している。
死者の7割を占める新島では、人口が集中する新島港に近い集落などに17分ほどで高い津波が押し寄せることが、被害を大きくするとしている。
 これらの被害の想定について、東京都は島の急しゅんな地形から、津波によって浸水する地域は一部に限られているとしており、一方で今後は、高台などへの避難が困難な地区に避難施設を整備することや、津波を想定した訓練を行うなどの対策が必要だとし、地震の発生後迅速に避難することができれば、死者をゼロにすることは可能だとしている。

また島しょ部を除いた東京都内では、江東区、中央区、品川区、港区、大田区、江戸川区の6つの区で、2メートル前後の津波が押し寄せると想定されるが、都はいずれも防潮堤や水門などをこえることはなく、水門が閉鎖されていれば津波による人的被害や建物の被害は出ないとしている。

<国が発表した南海トラフ巨大地震想定被害>
太平洋沿岸の「南海トラフ」付近で起きる巨大地震と津波については、国が昨年8月、最悪の場合関東から九州にかけての30都府県で、合計で32万3000人が死亡するおそれがあるという被害想定を公表している。

関東では、神奈川県の横浜市や相模原市など22の市や町で震度6弱を観測し、南関東を中心に震度5強の揺れが想定されている。
津波は、東京の伊豆諸島と小笠原諸島の3つの島で、20メートルを超える巨大津波が押し寄せるほか、神奈川から茨城にかけての沿岸部で3メートルから10メートル前後の津波が想定されている。
関東で想定されている死者はいずれも津波が原因とされ、最悪の場合、約6000人が死亡すると想定されている。
都県別には、神奈川県で約2900人、千葉県で約1600人、東京の伊豆諸島と小笠原諸島で約1500人、茨城県で約10人が死亡すると想定されている。
一方、島しょ部以外の都内では、中央区や港区など6つの区にも最大で2メートルから3メートルの津波が押し寄せると想定されているが、いずれも防潮堤や水門などを越えることはなく、津波による人的被害や建物への被害は出ないとしている。

大丈夫だろうか? 南海トラフ地震の発生地形により、東京湾へ押し寄せて来る可能性もあるが・・・。

[ 2013年5月15日 ]
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