アイコン 軟骨細胞直接作り出す/京大妻木範行教授ら

ヒトの皮膚の細胞に特定の遺伝子を入れて、軟骨の細胞を直接、作り出すことに、京都大学の研究グループが成功した。
iPS細胞を作ってから変化させる方法より効率がよく、再生医療への応用が期待されている。
京都大学iPS細胞研究所の妻木範行教授の研究グループは、ヒトの皮膚の細胞に、iPS細胞を作るのに必要な4つの遺伝子のうちの2つと、軟骨細胞を作るのに必要とされる遺伝子の計3つを入れ、2週間、培養した結果、軟骨細胞が直接、変化することを確認した。

この細胞をマウスの体内に移植したところ実際に軟骨の組織ができ、移植後、3ヶ月間はがんなどの異常は見つからなかったという。

これまで、皮膚の細胞から一旦、iPS細胞を作り、それを軟骨の細胞に変化させる方法が考えられてきた。iPS細胞を経ない新たな方法は、半分ほどの時間で効率よく作ることができるという。
 妻木教授は、軟骨が原因で起きる病気の再生医療への応用が期待できる他、将来的には体内で直接、軟骨を作る治療法にもつながるのではないかと話しているという。

効くのか効かないのか、健食のグルコサミンに頼った老人たちの軟骨の老化治療にも役立つ。

[ 2013年10月18日 ]
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