アイコン 建機大手「中聯重科」利益水増し・偽造販売疑惑記事で記者拘束 新快報紙「請放人」記事

中国紙の新快報は23日付の1面トップで、国内大手建機メーカー「中聯重科」に関する記事は、「商業的信用を傷つける容疑」に当たるとして警察に18日に拘束された同日刊紙の陳永洲記者の釈放を求め、「請放人」(記者を釈放せよ)との見出しで報道した。
(中国でこうした記事は稀も稀、権力の圧力により、新快報は潰される可能性も高く、捨て身の報道である。)
陳記者は、湖南省長沙市の建機大手「中聯重科」の利益水増し疑惑や偽造販売問題などの調査報道をこれまでに計15本掲載していた。

これに対し中聯重科幹部が7月、中国版ツイッター「微博」で「虚偽報道」と批判したため、新快報と陳記者は8月、同社と幹部を提訴した。しかし、同社は逆に陳記者を告訴、長沙市公安局が捜査に着手し、10月18日陳記者を拘束したもの。

陳永洲記者は、中聯重科に潜入調査しており、記事の信憑性は高く、警察公安も政府も人の命より金蔓である企業を大事にする習性から、今だ立ち直ることができないばかりか、情報コントロールで情報を隠蔽し、力で抑え込み、こうした不正報道を抹殺している。
こうした警察批判の報道の手綱は、最終的に中央政府が有しており、機嫌を損ねたら廃刊に追い込まれよう。しかし、企業不正撲滅の見本としても、海外にもアピールすることができ、意外と早期釈放、関係当局に対し、中聯重科の不正疑惑の本格的な調査に乗り出すよう指示するかもしれない。ただ、中央政府が、地方紙記者一人と国際的な企業に成長している中聯重科の価値、どっちを取るか、記者に歩は非常に悪い。

中聯重科は、中国 湖南省長沙の建設機械・重機械大手メーカー。1992年創立。2008年6月イタリアの世界第3位のコンクリート機械メーカーCIFA社を、ゴールドマン・サックスなど戦略投資家と共同で2.71億ユーロを出資して買収、世界最大のコンクリート機械メーカーになった。2001年には、イギリスのパワームール社も買収していた。

なお、中国証券報は5月28日、中聯重科が公告を出し、新快報の記事は誤報であると報じていた。中国の経済指標も企業の開示情報も多くが創られたものとなっている。決算の検証制度もまだ未熟。
日本の秘密保護法は、外交・防衛事項に限られるとするが、一旦、法案化されれば、次は、国内政治、地方政治に至るあらゆる事項へ拡大していくことになる。中国式国民管理を行おうとしているのであろう。それを望む国民が選挙で選んだ。

中聯重科股フェン有限公司 1元=16.01円
(百万元)
売上高
営業利益
純利益
前年比(%)
2009年12月期
20,762.00
3,123.00
2,447.00
58.5
2010年12月期
32,193.00
5,767.00
4,666.00
90.7
2011年12月期
46,323.00
9,602.00
8,066.00
72.9
2012/12
51,730.87
10,453.79
8,621.02
6.9
2013/12
57,620.05
11,277.16
9,369.31
8.7
 
[ 2013年10月24日 ]
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