原発爆発風評被害の雪国まいたけ/不正経理で社長辞任
キノコ生産大手の雪国まいたけ(新潟県南魚沼市)は5日、過去に一部で不適切な会計処理が行われていたと発表した。大平喜信社長(65)が責任をとり、辞任する意向を表明した。後任は未定。
同社によると、不適切処理の指摘が今年6月に当時の取締役からあり、10月18日、外部の公認会計士らを交えた調査委員会を設置し、調べていた。
その結果、
1、滋賀県内で取得した土地の資産計上の方法が妥当でなかった。
2、あまり活用されていなかった日高配送センター及び日高工場、西新宿YM ビルを減損処理しなかった。
3、2012年3月末までに使われた広告宣伝費を12年3月期~14年3月期に計上した。
の3点が判明した。
これらを受けて5日、09年3月期~13年6月四半期決算をさかのぼって訂正した。 12年3月期は、配当可能な剰余金がゼロだったにもかかわらず計1億33百万円の配当を実施し、全額が違法配当だった可能性があるという。
<不適切な会計処理にかかる修正に伴う連結財務諸表への影響>
今回の不適切な会計処理等が平成26 年3 月期第1 四半期までにおける当社連結財務諸表
に与える影響額の累計は下記のとおりであります。(百万円以下は切り捨て)
1、・土地取得価格の修正(平成11 年3 月期△716 百万円)
2、・固定資産の減損(平成18 年3 月期~平成26 年3 月期第1 四半期▲470 百万円)
3、・減価償却の修正(平成18 年3 月期~平成26 年3 月期第1 四半期+11 百万円)
4、・広告宣伝費の修正(平成24 年度3 月期~平成26 年3 月期第1 四半期▲180 百万円)
5、・税効果会計に係る修正(平成24 年3 月期~平成26 年3 月期第1四半期▲26 百万円)
6、連結貸借対照表に与える影響額累計( ▲13億84 百万円)
以上。
東電のフクシマ原発の大爆発で、原発からかなり離れ、屋外栽培されている椎茸などのキノコ類が放射能に汚染され出荷停止となった。 同社が主力とするキノコ類の販売は、屋内で生産されているにもかかわらず、キノコ類全般が消費者から敬遠され、価格が大幅に値下がり不採算に。また、消費者に対し安全を証明するために、全品放射線検査票を添付するとして、検査装置など導入したことから、こうした設備投資代や関る経費も大きな負担となった。
株主は、東電に請求すべきだ。原発さえ爆発しなかったら、同社の業績はここまで悪化していない。
<業績推移>業績予想は8月2日に発表されたもの。今後修正される。
この間、営業赤字から自己資本が見る見る間に減少している。原発憎し。
連結 /百万円
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2011年3月期
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2012年3月期
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2013年3月期
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2014年3月期 第一四半期
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2014年3月期予想
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売上高
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26,520
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26,042
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26,509
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5,472
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29,000
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営業利益
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1,488
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-2,407
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-471
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-808
|
1,600
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経常利益
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906
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-3,247
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-1,384
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-955
|
800
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当期利益
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700
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-2,171
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-1,959
|
-614
|
1,000
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総資産
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39,160
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40,484
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39,495
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38,962
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自己資本
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6,843
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4,104
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2,186
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1,681
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資本金
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1,605
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1,605
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1,605
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1,605
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有利子負債
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23,337
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27,782
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29,208
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29,910
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自己資本率
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17.5%
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10.1%
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5.5%
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4.3%
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・同社の売上高は鍋物によく利用されることから季節により異なる。
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