アイコン 超党派提出へカジノ議案 誘致へ宮崎の経済団体が研究会発足 セガサミーのシーガイア

宮崎県内の経済団体が18日、カジノ施設の誘致に備えようと、研究会を発足させ、海外視察を行っていくことなどを確認した。
この研究会は、国会で超党派の議員連盟が、カジノを中心とした複合型の観光施設の設置を推進する法案を提出しようとしていることを受けて、施設の誘致に備えようと、県商工会議所連合会の呼びかけで発足した。
宮崎市で開かれた設立総会には、県経営者協会や観光協会、それに宿泊施設で作る団体などから30人余りが参加した。

宮崎県の担当者は、今年視察したシンガポールのカジノ施設について、水族館や美術館を併設していることや、入場にはパスポートなどの提示が必要なことを説明した。総会では、カジノの誘致に向けて、政府や省庁に働きかけていくほか、海外の施設を視察することなどを確認したという。
宮崎県には、宝の持ち腐れになっているシーガイアがある。

<シーガイア>
バブル期の1994年10月に、総事業費2000億円で、世界最大級の室内プール「オーシャンドーム」や超高層ホテルや国際コンベンションセンター、アミューズメント施設、ゴルフコースなど5施設を開業、オープンセレモニーには、スティングが超高層のホテルのベランダで歌い、それをヘリコプターで撮影しているのが全国へ生放送された。2000年7月にはサミット外相会合も開催された。

しかし、バブルも崩壊、集客不足で2001年2月、3261億円の負債を抱え経営会社のフェニックスリゾート(株)は会社更生法を申請して倒産、同年6月施設全体を米国のリップルウッドが162億円で買収した。リップルウッドは集客回復のため75億円を投じてゴルフ施設と温泉施設を整備するなどしたが、中核施設のオーシャンドームは不採算から2007年9月閉鎖した。2012年3月、リップルウッドからフェニックスリゾート(株)の全株をセガサミーHLD取得し、運営されている。

セガサミーは、当ホテルや施設をカジノ目的で買収したとの見方が一般的。当時もカジノ解禁機運が高まっていたが、政争や短命政権が続き流れていた。

今国会で、国会議員の超党派による法案提出まで漕ぎ着けるとしており、景気回復を公約とした安倍政権下で実現性は高くなっている。

<セガサミーとカジノ>
セガサミーはすでに、韓国で地元企業と組み、カジノ施設の開発に当たっている。韓国ソウル近郊の仁川でのカジノリゾート開発、韓国のカジノ経営会社のParadiseGroupとの合弁会社による事業であり、セガサミーの出資比率は45%。その投資額は1,400億ウォン(約132億円/0.0947円)を予定。 
また、釜山での大型複合リゾート施設開発は、セガサミー100%出資の現地子会社が開発に当たり、投資額は土地取得額が1136億ウォン(約107億円)、建物などが約2,722億ウォン(約257億円)で、総投資額は約3,858億ウォン(約365億円)にも上る。
それに、シーガイアをカジノリゾートの一大拠点にすべく、虎視眈々と狙っている。

<九州にはハウステンボスも候補>
九州では、ほかに長崎・佐世保のハウステンボスも候補に挙がる。今やH.I.S.会長の澤田社長率いるハウステンボスでは、中国客誘致のため、上海航路を開設、その客船そのものをすでにカジノ船にした実績(領海外で開店)を有している。たまたま、尖閣問題が発生して、中国客が集まらず、上海航路自体が頓挫したが、ハウステンボスの広大な敷地とリゾート施設への誘致を企んでいる。
また、地域経済団体は、西九州統合型リゾート研究会・佐世保市・佐世保商工会議所が2009年6月、国に対し、ハウステンボスでのカジノ特区構想を提案している。

東京では、お台場に誘致する構想がもたれているが、首都の都心にカジノがある国はない。

<カジノ議案、国会提出へ>
超党派の議員連盟「国際観光産業振興議員連盟(IR議連、岩屋毅衆議員議員会長)」は11月12日会合を開き、今臨時国会にカジノを解禁するための法案を提出することを確認した。12月6日の会期末までに提出、来年の通常国会での審議を経て、成立を目指す。

<シーガイアとハウステンボス>九州バブルの象徴の両施設
<シーガイアとハウステンボス>九州バブルの象徴の両施設
 

[ 2013年11月19日 ]
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