続く茨城・千葉地震 向こう30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布
大陸間プレートが4つも5つも衝突する日本。
東日本大地震の震源地となった日本海溝では、東日本がある北アメリカプレート(オホーツクプレート)に対し、太平洋プレートが地球の自転により西方向に移動し、北アメリカプレートが下に沈み込む場所に形成されている。さらに日本海溝では、太平洋プレートが北アメリカプレートの下に沈み込んだ先で、フィリピン海プレートの下に沈み込む世界でも稀なプレート銀座となっている。
2011.3.11東日本大地震は、北アメリカプレートと太平洋プレート断層がズレて発生した。プレートでは、上にあるものと下へ潜り込むものが重なりあい、そのバランスが崩れ、エネルギーの修復が図られるときに地震が発生する。その影響は、周辺には数多の断層が存在しているが、それぞれがまた2つ以上の地層のズレからエネルギー蓄えられ、その放散により各地の地震が発生している。
東日本大地震の影響から、各地の断層にエネルギーの歪が生じ、そのエネルギーバランスの修復による余震が続いている。
多くあった福島県や県沖から最近では、茨城県・千葉県に多くなってきている。各地の地震がさらにバランスが崩れかかっている断層に影響し、地震の連鎖が生じている。
12月発生の福島含む関東の地震
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発生時刻
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場所
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深さ
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M
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震度
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震度地
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3日06時26分
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茨城県北部
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63km
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4.1
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3
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日立市役所
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3日15時58分
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千葉県東方沖
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12km
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4.5
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4
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神栖市波崎
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3日18時16分
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茨城県沖
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47km
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5.5
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3
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岩沼市桜
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5日03時43分
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福島県沖
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48km
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4.2
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3
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福島広野町
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14日13時06分
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千葉県東方沖
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約50km
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5.5
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4
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旭市南堀之内
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16日00時54分
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茨城県南部
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約80km
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3.8
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2
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小美玉市小川
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16日04時34分
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茨城県北部
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約10km
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4.4
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3
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日立市役所
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21日01時10分
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茨城県南部
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約70km
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5.3
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4
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千葉県 匝瑳市
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21日10時34分
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千葉県東方沖
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約60km
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5.4
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4
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茨城県筑西市
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政府の地震調査委員会20日、各地の活断層や周辺の海域で起きる地震の研究成果から、それぞれの地域が、将来激しい揺れに襲われる確率を計算し、毎年、結果を公表している。
今後30年以内に震度6弱以上の揺れに襲われる地域の確率が地図に色分けして示され、北海道東部や関東から四国にかけての太平洋側を中心に確率が高くなっている。
主な都市では
▽千葉市で77%、
▽高知市で71%、
▽横浜市と津市で70%、
▽徳島市で68%、
▽北海道根室市で67%、
▽静岡市で65%
などとなっている。
今回は、南海トラフの巨大地震などの最新の研究を反映させた結果、一部で確率が大きく上がった地域があり、
▽高松市は58%、
▽岡山市は38%と、
いずれも去年より14ポイント高くなっている。
また、
▽大阪市で53%、
▽名古屋市で42%、
▽東京23区で26%
などと、3大都市圏でも比較的高い確率となっている。
調査委員会では、南海トラフ沿いの地域は発生確率が高いことには変わりない。また、確率の低い地域も地震が起きる可能性はあるということを理解して、ふだんから防災対策をしっかりと取ってほしいとしている。
(東京23区の確率が低いのは、パニックを起こさないように、「お・も・い・や・り」の心からであろう。東京湾入口がすでに海溝になっており、周辺の地殻エネルギーは常に高く、また、茨城や千葉など周辺の地殻変動==地震により影響を受けたエネルギーが蓄えられ続けている。)
上記領域はプレート内地震のみ発生。赤線はプレート上面が70km と100kmの等深線であり、上面70kmの等深線の下に断層面の中心を配置している。
三陸・房総沖には大陸プレートがぶつかる海溝があり、その周辺でもM6以上の地震が次のように発生するとされている。
三陸沖北部の繰り返し発生する地震以外の地震(14.1 年に1 回程度)
宮城県沖の繰り返し発生するプレート間地震以外の地震(31.8 年に1 回程度)
三陸沖南部海溝寄りの繰り返し発生する大地震以外の地震(42.3 年に1 回程度)
茨城県沖の繰り返し発生する地震以外の地震(25.6 年に1 回程度)
日本の地震発生は、地球の生い立ちから、日本を形成しているプレート・地層の状況から、逃れられないものとなっている。地震に対する安全神話などどこにもない。
[ 2013年12月24日 ]
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