ネット競馬に15億円使いました NEC孫会社の社員
NECは17日、子会社で工事部門を担当する上場会社のNECネッツエスアイの子会社となるネッツエスアイ東洋の社員が会社資金を不正に着服して、ネット競馬などのギャンブルに流用する不正行為を行っていたことを発表した。
社員は、平成17年7月頃から小切手の二重振出しや不正な裏書きによる現金化などを通じて会社資金を着服し、ネット競馬などのギャンブルに使用していたという。被害額は過去数年分の合計で約15億円に上る見通し。
ただし、NECネッツエスアイでは、過去の業績を修正することで、当損害額は今期の通期業績予想に与える影響はないとしている。
今回、社員による不正行為が発覚したネッツエスアイ東洋は、水晶デバイスなどの東洋通信機の装置事業・防衛事業を分社化して設立された会社で、NECネッツエスアイを親会社に紙幣読取識別機などのマネーハンドリング事業を手掛けている。
以上
東洋通信機は、NECにより解体処理され、本流は、水晶デバイス事業部門を抱えセイコーエプソンへ売却され、業務用無線事業はケンウッドへ譲渡されている。残った自動券売機事業や防衛事業を、ネッツエスアイ東洋として分社化して引き継がせていた。
東洋通信機は、防衛族の天下りのための官製主導の過大請求事件の発覚による追徴金支払いなどにより経営不振に陥り、筆頭株主のNECによって解体された。
防衛省に対する過大請求事件は、その後も三菱電機など防衛産業会社で後を絶たない。天下り先が限られる防衛族と防衛企業の癒着から、防衛省により大目に見られてきた経緯があるが、タレ込みや会計検査院の検査でその後も発覚し続けている。
会社資金によるネット競馬遊びは、同社が東洋通信機から分社化して設立された直後から行われていたことになる。
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