アイコン 中国 煙霧大魔神襲来 上海など新たな汚染地拡大 北京隣接の河北省の規制進むも

中国政府は、大気汚染問題の解決に向けた新たな総合計画を昨年9月発表した。
エネルギー消費に占める石炭の割合を減らし、原子力や天然ガスの利用を増やすとともに、汚染を引き起こしている老朽化した製鉄所やセメント工場、アルミ精錬所を閉鎖するなど幅広い対策を示した。
  ただ、こうした政治の拠点である北京市の大気汚染対策中心の施策の結果、鉄鋼生産量(2012年中国の粗鋼生産量7億16百万トン、世界生産量の 46.3%)が、一番多い地の河北省(北京市を北・東・南部で囲む省)では、政権中枢の目がギラギラ光り、施策の厳格運用が実施され、煙霧大魔神が襲う日 数が幾分減少してきている。しかし、上海市を北部・西部で囲む江蘇省、南に位置する浙江省などでは逆に中小の製鉄所が増産し、新たな公害地を生み出し煙霧 大魔神襲来日数は増加している。

河北省の省都の石家荘市では昨年初め、大気汚染が悪化し過ぎて煙霧大魔神指数が、数値化できない事態に陥ったほどであった。
ところが、こうした河北省での環境規制の厳格化により、上海市周辺の石炭を多量に消費する製鉄所・セメント工場・ガラス製造工場に新たな成長機会を作ることになってしまった。
その結果、上海市では鉄鋼生産量が▲10%以上減らされたものの、上海市や周辺都市での煙霧大魔神襲来(大気汚染)は、昨年より大幅に増加してきている。

河北省は、現行の粗鋼生産量2億2,000万トン前後(2012年の日本の生産量1億700万トン)を2020年までに8,600万トン削減する方針を明らかにしている。これは昨年の生産量の約4割に相当する。
一方、河北省に次いで鉄鋼生産能力が高い江蘇省では、2012年の生産量は前年比8%増の7,420万トンに上り、国内全体の10.35%を占めている。
大気汚染対策には、主に鉄鉱石溶融のための石炭のコークス化工程と粗鋼生産工程における煤煙の大気汚染物質を、触媒により除去する必要がある。しかし、高額投資が必要であり、大規模資本でなければその投資は到底無理、中国政権の大気汚染対策は、単に河北省の公害を、大消費市場である上海市周辺へ拡散させているだけにすぎない。

<セメント・鉱物なども生産拡大>
河北省では、11月のセメント生産量が前月比▲20.0%減少。2013年1~11月では前年比▲1.8%減となった。煙霧大魔神が襲う季節に入り、北京の睨みが効いている結果となった。
一方、上海市周辺では鉄鋼同様、江蘇省では、11月の生産量が前月比8.3%増加、1~11月では前年比8.0%増となった。
上海市を取り巻く浙江、江蘇、安徽の各省では、2013年1~11月の銅・アルミニウム製品の生産量が2桁台の大幅増加となっている。

中国の需要がそれほど堅調であることを示しているものだが、その煙霧大魔神の大気汚染公害は、一定の広範囲の地域ではあるものの、共産党政権らしく人民に平等に襲いかかっている。
中国では燃料の核となっている石炭のコークス化を国有化し、工場を集約させ、触媒技術により有害物質を取り除かない限り、いつまでたっても煙霧大魔神から解放されず、煙霧大魔神は、敵国からの攻撃に有功だなどと馬鹿なことをほざき続けなければならなくなる。
(韓国京城では、中国からの煙霧大魔神の襲来・侵略に恐れ慄いている。大人にとって希薄な放射能より恐ろしい)

大気汚染を世界にばら撒く中国の原因事象:
1、 石炭に依存したエネルギー(生産量は28億トン、2位の米国の5倍以上。消費27.5億トン)
2、 増加一方の粗鋼生産量(2002年は 1.8億トン、2012年7.1億トン)
3、 レアアース・銅・アルミ等多量エネルギー消費鉱物の生産増
4、 セメント・電力等の大量エネルギー消費の石炭火力依存度大
5、 劣悪ガソリン(国営企業のガソリン精製工場で完全無煙化が遅れている)
6、 増加し続ける自動車とチグハグな自動車有害物質排出規制
7、 煙ボウボウの旧式トラック等大型車両の排出規制がなされていない。
8、 暖房における石炭大量消費(集中暖房方式だが、有害物質除去はほとんどなされていない)
9、 汚職まみれの政治の大気汚染に対するインポテンツ。(蔓延る汚職で、中央政府の政策が地方政府に行き届かない。世の中すべて金次第。)

china大陸

[ 2014年1月 6日 ]
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