アイコン 川重冷熱/インドネシア大学で太陽熱利用空調システムの実証試験開始

川重冷熱工業は20日、インドネシア・デポック市のインドネシア大学構内において、本日よりソーラーナチュラルチラー(ソーラー吸収冷温水機)を中心とした太陽熱利用空調システムの実証試験を開始すると発表した。

 本実証試験は、環境省より受託した「平成25年度インドネシアにおけるコベネフィット型太陽熱利用空調システム技術協力委託業務」の一環として実施する。
同委託業務は、インドネシアで環境汚染対策と温室効果ガスの排出削減を目的としたコベネフィット型事業の実証試験を行い、その結果をもとにした対策の提言を取りまとめ、海外でのビジネス展開による事業の普及とインドネシアの環境政策強化に寄与することを目的としている。

太陽熱利用空調システムは、太陽熱を回収するソーラーコレクターとその熱を利用して空調用冷水を供給するソーラーナチュラルチラー(80冷凍トン)で構成される。

太陽熱利用空調システムは、太陽熱を回収するソーラーコレクターとその熱を利用して空調用冷水を供給するソーラーナチュラルチラー(80冷凍トン)で構成される。

実証試験では、インドネシア大学の新築校舎に太陽熱利用空調システムを設置し、ソーラーコレクターが回収した熱でつくる90℃の温水をナチュラルチラーに投入することで、燃料消費量および温室効果ガスの排出を削減しつつ、校舎内の空調に利用する冷水を供給する。
空調負荷が低い時間帯では、ソーラーコレクターからの温水だけで空調用冷水の供給が可能。今後、2015年3月まで実証試験を行い、システムの有効性について検証する。

同社が開発したナチュラルチラーは、燃料にガス・油を利用するため、一般的な電気式空調機器に比べて格段に電力使用量が低く、空調の電力需要の低減に大きな効果がある。また、様々な熱源を利用でき、太陽熱など再生エネルギーと組み合わせることにより、化石燃料の消費を抑えることが可能。
この太陽熱と組み合わせたナチュラルチラーは、太陽熱を利用することにより、燃料を約14%削減することが可能で、また、同容量の電気式冷凍機を設置した場合に比べ、約43%のCO2削減効果があり、燃料消費量および温室効果ガス排出の削減にも貢献するとしている。
以前は、ビルの地下に大型タンクを設置して、年間を通して安価な深夜電力により凍結させ、その冷熱を夏場に放出させ、空調費を大幅に抑える施設も建設されていたが、原発の非稼動では、逆に今でも安価な深夜電力使用が、電力会社の大幅なコストアップとなっている。
日本の空調ももっと抜本的に革新的なものを開発すべきだろう。
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[ 2014年1月21日 ]
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