２０１４年度末に開業する北陸新幹線（長野―金沢間）の融雪設備工事をめぐる談合疑惑で、発注元の独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」の担当者が、公取委の聴取に「予定価格（落札の上限価格）を業者側に示唆した」と話しているという。
　東京地検特捜部と公取委は、機構側が談合に関与した疑いがあるとみて、官製談合防止法の適用も検討している。入札に参加した設備工事会社などを近く家宅捜索する。
　同機構の東京支社は１１年３月～１２年１１月、融雪・消雪設備工事計１３件の入札を実施していた。
１３件あった入札のうち５件目が終わったところで、東京・中央区の飲食店に１０社余りが集まって、残りの工事を受注する順番などを決めたという。しかし、北陸新幹線工事の入札価格も漏れており、同機構側のお墨付きで落札も順番こで常態化していたのだろう。