アイコン キノコ放射線量をプルシアンブルーで大幅低減 安全性は・・・

フクシマの大爆発の影響で、キノコから検出される放射性セシウムの濃度を、顔料の「プルシアンブルー」(紺青)を混ぜた水で大幅に低減させる実験に、群馬県林業試験場(群馬県榛東村)などが成功した。
試験場は、セシウムを吸着する能力が高いプルシアンブルーに着目し、2012~13年度にキノコ関連企業の北研(栃木県下都賀郡壬生町)、独立行政法人・森林総合研究所(茨城県つくば市)などと共同研究した。

プルシアンブルーを0.05%混ぜた水に、種菌を入れたシイタケの原木を一日浸した結果、セシウム濃度は、原木で1キログラム当たり43ベクレルだったのが、成長したシイタケでは同25ベクレルに低減。水だけに浸した原木から成長したシイタケの半分ほどになった。

また、おがくずなどに植える菌床栽培では、マイタケの菌床に、プルシアンブルーを0.1%
含ませた結果、セシウム濃度は菌床の同199ベクレルが、成長したマイタケでは検出限界以下になったという。

プルシアンブルーの濃度が高すぎると、キノコに青色が付着する場合もあるが、味や健康に問題はないという。
試験場の国友幸夫主任研究員は「キノコ栽培農家はセシウムの影響に加え、大雪でハウスが倒壊し、大変厳しい状況。実験の成果を経営の安定に役立ててほしい」と期待している。
<プルシアンブルーについて> 
 青色の人工顔料。絵の具、塗料、印刷インクが主な用途。生物に吸収されないため、安全性が高く、放射性セシウムを除く経口剤に認められている。
以上、東京新聞報道

プルシアンブルーは、鉄のシアノ錯体に過剰量の鉄イオンを加えることで、濃青色の沈殿物として得られる顔料。
原始的な製造方法では、草木灰とウシの血液から製造できる。
ゴルフ場の冬季など枯色化した芝の着色用農薬として使用されることもある。

<まんざら安全でもなさそう 放射性セシウム結合剤>
原発事故などでセシウム137を摂取した場合、紺青(プルシアンブルー)で治療される。
これは紺青がセシウム137に結合し、体外への排出を促進するためである。
ただし、セシウム137自体は、水溶性であり粘膜から吸収されるため1ヶ所の粘膜組織に滞留するおそれは極めて少ないが、その一方で紺青は、水不溶性の微粒子で吸引すればそのまま肺深部に到達し沈着する粒径である。
肺胞内に沈着した紺青粒子がセシウム137を吸着したり、あるいはセシウム137を吸着した紺青粒子が肺胞に沈着した場合には、当該組織にβ線による極めて重篤な内部被曝が30年の半減期にわたってもたらされることになる。呼吸による紺青吸引と肺内滞留により、放射性セシウムにハイリスクの肺癌などいままでにない重篤な健康被害が新たにもたらされる可能性が高く、放射性セシウムが存在する環境での紺青の拡散はかえって被害を深刻化する懸念がある。

消化管においても、こうした紺青の体内滞留の懸念から、医薬品認可されている紺青を用いた内服用放射性セシウム吸着剤の添付文書に蠕動運動低下など体内滞留による新たな内部被曝リスクの注意喚起がなされている。
また、放射性セシウムと異なり紺青の選択的・効果的な回収方法はなく、紺青と結合し取り込まれた放射性セシウムは環境中や体内ではまったくの別物と言ってよい挙動をとるものと考えられる。
こうした背景から、放射性セシウム結合剤は、認可医薬品であるが、その使用は厳しく制限されており、一般病院や医師の任意では処方も投与もできない。
我が国においては、放射線医学総合研究所において全て厳重に管理され、使用について承認と報告が義務付けられており、その取扱いは放射性ヨウ素に対するヨウ化カリウム製剤よりもはるかに厳しい管理が行われている。
以上、ウィキ

なかなか難しい。放射線量が低減されることはすばらしいことであるが、当報道では、キノコにおけるプルシアンブルーは対外排出されるため安全だとし、キノコ自体の残留濃度は示されていない。
プルシアンブルーは、農薬に用いられる毒性の強いタリウムなどを間違って体内に取り込んだときに、体内排出剤として用いられ、一般的に用いられているものではないようだ。
 

[ 2014年3月18日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサード リンク

コメント

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   


PICK UP

↑トップへ

サイト内検索