アイコン 中国 谷中将を収賄などで起訴 軍の昇進は金次第 江沢民派一掃進む

中国共産党内で汚職容疑をめぐって調査を受けていた中国軍総後勤部(軍を一元管理する部門)の谷俊山・元副部長(中将)は3月31日、軍事裁判所で起訴された。
江沢民元国家主席を後ろ盾とする谷容疑者が、司法による裁きを受けることは、江沢民の軍内での勢力の徹底崩壊を意味するものとみられる。

国営新華社によると、軍事検察院は3月31日、谷容疑者を横領、収賄、公金流用、職権濫用の容疑で軍事裁判所に起訴した。
 谷中将は、賄賂を受け取り数多く(数百人)の部下を昇格させた疑いがもたれている。上級大佐が少将になりたい時は、最大3千万元(480万ドル、約4億9千万円)が必要だったとされ、それ以下のクラスは、数十万元で地位が売られていたという。政府筋は、支払った軍人からのヒアリングを終えたとされるが、あまりにも多い人数に処分を決めかねているという。(中国開放人民軍の軍人も膨大な金を稼がなければ昇進できず、こうした軍人たちが賄賂を要求する巣窟になっていたことが窺える)

容疑が成立すれば、谷事件は、これまで軍内最大とされた2006年の王守業・元海軍副司令官による1.6億元(約26億円)の汚職を大幅に超える「軍史上最大の汚職」になると見られている。
 谷容疑者は2012年2月にすでに失脚しているが、その後の約2年間、党内での調査が難航していた。
今年1月になって、谷容疑者の実家で行われた家宅捜索の様子が国内メディアに報じられ、事件がようやく動き始めた。

 党内調査の難航について香港紙・明報は、軍部に詳しい情報筋の話として、谷事件とつながる幹部は数が多く、官位も高いため、メスを入れづらいと報じていた。
谷容疑者の上司で軍部ナンバー2の徐才厚氏が、谷容疑者の強力な後ろ盾だったが、昨年12月、取り調べ受け協力していると伝えられた。
徐氏はまた、江沢民に抜擢された者で、胡錦濤氏が江沢民から軍権を引き継いだ後も、江沢民の目付役として軍のナンバー2の座のままだった。

 今回、谷容疑者への調査が党内にとどまらず、司法機関に移ったことは、軍の腐敗が今後さらに暴かれ、江沢民一派の軍における利権ネットワークが明かされることになる。
 
 今後も江沢民一派の摘発は続くと見られるが、一派を軍部の最大の権力者たちを排除・起訴することにより、習均平は権力基盤を強固なものにしている。
しかし、中国の末端の地方官僚は、習や江に関係なく、金を裏で稼がせてくれればよいという腐敗構造が浸透しきっており、本当の戦いはこうした腐敗分子との戦いになると思われる。中国では、こうした腐敗分子を糾合して反政府勢力を構築することだってありうる。決して1枚岩ではないどころか、何十枚の岩だらけが崖だらけが中国政府の現実である。
 ただ、習も金正恩同様お坊ちゃまであり、韓国のばぁさんに弄ばれているのが現実でありながら、金正恩に至っては突然、ミサイルや500発も大砲を打ち込む。習が日本に対して今後どう動いてくるのか皆目見えてこない。
 

[ 2014年4月 2日 ]
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