アイコン ドラッグストア化粧品窃盗団 7ヶ月間追跡捜査 中国へ転売ルート

 ドラッグストアで化粧品類の万引きを繰り返していたとして男女のグループ8人が実刑判決を受けた事件で、群馬県警が関東地方の1都7県で1098件、約1億3800万円の被害を確認したことが10日、捜査関係者への取材で分かった。
 化粧品類は中国に横流しされていた。県警は中国で人気の日本製化粧品を狙った組織的な事件とみて、全容解明を進めている。
 「犯行は組織的、職業的で、役割を分担して監視の目をかいくぐっていた」
 

3月7日、前橋地裁。半田靖史裁判官は埼玉県鶴ヶ島市、塗装業菅原清史被告(48)の窃盗罪を認め、懲役3年の判決を言い渡した。半田裁判官は「被告は『親方』と呼ばれて重要な役割を果たした」とも指摘した。
 
群馬県警がグループ最年長の主犯格とみる男への判決で、8人に対する1審裁判は終わった。男は6人、女はグループ最年少の22歳を含む2人で、1年8月~3年の懲役刑が言い渡された。

 捜査関係者によると、県警が捜査を始めたのは2012年11月。沼田市内のドラッグストア4店で万引き被害が起きたことがきっかけだった。その後も、各地で被害が相次ぐ中、県警は店の防犯カメラの映像を突き合わせて人物や車を絞り込み、尾行を重ねた。約7か月にわたる捜査の末、盗品を集めていた東京都内のマンションを突き止めた。

<押収品3327点> 
県警は昨年6月13日、強制捜査に着手。マンションの一室を捜索し、化粧品など3327点を押収した。「口紅」「アイシャドー」など品目ごとに段ボールで仕分けられ、整然と棚に並んでいたという。
同日中に7人を窃盗容疑、2人を盗品等有償譲り受け容疑で逮捕し、9月に別の1人を窃盗容疑で逮捕した。

<窃盗手口> 
県警の調べでは、素人が組織的な窃盗グループの一員となった経緯が明らかになった。メンバーはゲームセンターなどで勧誘され、前科がないことを条件に仲間となっていたという。
 狙いを付けた店には車で4~5人で訪れ、店員を見張る役、商品をかばんに詰める役、それを受け取る持ち出し役に分かれ、無線機で連絡を取り合って発覚を免れていた。
月曜と雨の日は盗みに入らない“定休日”で、メンバーには1日2万5000円~5万円程度が支払われていたという。
<中国への盗品転売ルート> 
盗品は、東京都板橋区の貿易業今野智・元被告(35)(執行猶予つき判決が確定)が買い取り、元締の中国人を通じて中国に流していた。
 グループの8人が判決で認定された万引きは、昨年2~4月の計12件(被害額約150万円)だが、県警は8人の供述から、11年秋から逮捕直前まで1098件の万引きを繰り返していたことを確認した。

<盗まれにくい店舗>
 事件の教訓を踏まえ、県警の全15署は12日から、小売業者を集めた会議を開き、万引きを防ぐ方法を説明する。
8人が「狙いにくい店」と供述した
〈1〉 防犯カメラが多い
〈2〉 棚が見渡しやすい
〈3〉 入店時に客の目を見てあいさつする
ことなどを呼びかける方針だ。
以上、読売参照

[ 2014年4月11日 ]
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