アイコン アジアに迫るエボラ 今度はミャンマーで感染の疑い 汚染地区

アジアでは、これまで、シンガポールやベトナムでエボラ感染の疑いのある患者が報告されているが、今度は、ミャンマーで症例が発表された。
  ミャンマーで、西アフリカに滞在した22歳のミャンマー人男性がエボラ出血熱に感染した疑いがあることが分かったという。問題の患者がミャンマーに入国し たのは8月19日午後8時頃。バンコクからの飛行機から降りた乗客が高熱を訴えたために検査したところ、エボラ出血熱の疑いが判明したという。 
患者はミャンマー国籍とされているが、詳しいことは報道されていない。この患者は、ギニアとリベリアを仕事のために訪れていたと申告。また一緒にいた友人4人も同じ病院に検査のために収容されたという。

 WHO=世界保健機関は20日、エボラ出血熱の死者が疑い例を含め1350人に達したと発表した。感染ペースがさらに加速する中、アフリカ中部のコンゴ民主共和国でも、エボラ出血熱に似た症状で数人が死亡したという。
 多くの感染者を出しているアフリカ西部のリベリアでは20日、感染拡大を防ぐため、首都モンロビアの約5万人が住むスラム街を封鎖した。これに対して地元住民らが石を投げるなどして抗議したが、治安部隊が催涙ガスなどで応酬し、4人がけがをしたという。
モンロビアでは、16日も感染者の隔離施設が襲撃され、患者が逃げ出す事件が起きている。
以上、

封鎖はエボラ撲滅には必要だろうが、適切な対策を採らずスラム街を封鎖した場合、スラム住民5万人が極めて深刻なエボラの脅威にさらされることになる。
これまでに治療に当たった医者も160人が感染し、すでに80人が死亡したとのWHOからの発表もなされている(8月20日)。
エボラウイルスは、1976年6月南スーダンで発見され、その後も対策薬が開発されず、その脅威は地球規模になる可能性があると頻繁に議論されてきた。その間も何度も地域が限定されたもののエボラ出血熱の患者は現れていた。それにもかかわらず、アフリカの出来事と片付け、40年も経とうというのに対策薬が開発されず、今日に至っている。
そうした、開発研究の先送りが、今日の大感染となっている(研究はしているが緊急を要した研究としてはなされてこなかった)。
結局、医薬品開発には金がかかり、また開発した場合、先進国の医薬品会社はボロ儲けできるシステムであるため、大手医薬品会社は、できるだけ金をかけず、公的研究機関が開発、製品化を請負う形をとっている。動物実験や臨床試験を行い、効能が認められ、副作用が何もなければ認可されることになり、大儲けできる。
今回緊急に使用されているエボラ対策薬のZMAPPは、大手医薬品会社ではなく、米国のバイオベンチャーのマップ・バイオファーマシューティカル社が開発した医薬品、動物実験は行われているが、臨床試験はまだ行われていない。ヒトにおいて、どのような副作用があるのかもはっきりしていない。ただ、アメリカ人のエボラ患者をアメリカに召還して治療を受けている2人に投与したところ、改善してきているという。
一方、大手医薬品会社は銭儲けに奔走し、他社医薬品メーカーや医薬品開発ベンチャーが開発した医薬品をターゲットにM&Aで企業ごと飲み込むことで、商品のラインアップを計っている。大手医薬品メーカーは、社会的使命など皆無、最近は開発そのものも疎かになっている。エボラ感染者がここまで大量になると計算できず、儲けにならない医薬品は造らない。それもこれも米国のハゲタカ共に企業としての医薬品会社が狙われるため、常に銭儲けだけに専念するようになってしまっていることに起因している。大手医薬品会社が、社会的使命を忘れ、リスクの高い医薬品開発をしない理由はそこにある。

エボラウイルス汚染地区
ギニア、シェラレオネ、リベリア(西アフリカ3ヶ国)、ナイジェリア、コンゴ(中部アフリカ)
感染者の移動や感染の疑いがもたれた移動先
アメリカ、スペイン、ドイツ、アブダビ、シンガポール、ベトナム、ミャンマー
※ナイジェリアは、リベリアから感染した医師が飛行機で治療のため運び込まれ、治療に当たった医師たちが感染したり、感染して死亡している。

アジアに迫るエボラ 今度はミャンマーで感染の疑い 汚染地区
8月14日AFP掲載分 死者数は8月20日には1350人に達している。

[ 2014年8月22日 ]
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