アイコン HEINZハインツ 中国事業で基準超の鉛検出 何でもありの中国

HEINZハインツケチャップで知られる米食品大手ハインツが、安全上の懸念から中国で一部の乳幼児用食品の回収に追い込まれた問題は、食品のトレサビリティ(追跡可能性)が確立していない同国でさまざまな調達先から仕入れる原材料を管理することの難しさを浮き彫りにした。この問題は、

ハインツは、基準を超える量の鉛が検出されたとの中国当局による指摘を受け、製品を自主回収。中国の消費者に謝罪し、原材料調達先の管理体制を強化すると表明した。乳児用の「ハインツADカルシウム・ハイプロテイン・シリアル」から、基準値以上の鉛が検出されたもの。
同社は8月19日、原因は中国内の業者から納入された脱脂大豆粉末を使用していたが、その中に含まれていたと発表した。

中国では食品安全をめぐる問題が定期的に発生。最近ではケンタッキーフライドチキン(KFC)などを運営する米ヤム・ブランズやマクドナルド、ウォルマート・ストアーズ、ニュージーランドの乳業大手フォンテラで問題が発覚し、売上高に影響をもたらした。
<中国での外資食品会社の製品問題>
KFC:抗生物質や成長ホルモン剤を過剰に投与した鶏肉使用、上海福喜の期限切れ食肉使用
マクドナルド:期限切れ食肉使用・・・上海福喜食品
ウォルマート:期限切れ食肉、改ざん販売、不衛生油使用(同じ油を1ヶ月間使用という内規)
フォンテラ:粉ミルクで有害バクテリア菌汚染問題(回収後、危険性のない細菌と判明)
ハインツ:乳児用製品から基準値以上の鉛検出

原材料の農産品の産地などが追跡できる(トレサビリティ)バーコードは、欧米で広く採用されているが、中国ではほとんど導入されていない。

中国の食品・飲料セクターに力を入れる投資会社の幹部、デービッド・マホン氏は、「標準化された食品のトレサビリティは、現在、中国では存在しない。そうした状況には程遠い」と指摘する。
米食品技術者協会(IFT)の8月の報告では、中国の食品トレサビリティ体制や規制は「不十分」と分類された。

仏小売り大手カルフールなど一部の企業は、産地や収穫時期などの情報を読み取れるバーコードを中国で採用しようと試みているが、散在するサプライチェーンを網羅するにはコストが高いため、広がりはみせていないという。

[ 2014年8月27日 ]
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