アイコン エボラ 感染過程で300回以上突然変異 グライソが新薬ワクチン1万回分

シエラレオネでエボラ出血熱に感染した患者からサンプルを採取して行われた遺伝子研究によると、ウイルスがヒトからヒトへと感染する過程で300回以上の遺伝子変化が起きていたことが明らかになった。
同研究を主導したハーバード大学のパルディス・サベティ氏は「ウイルスが突然変異していることが分かった」と述べた。
研究結果は、ウイルスが急速に突然変異し、現在の診断法や開発中のワクチン・治療薬の有効性に影響を及ぼす可能性を示唆している。
研究の共同著者である米テュレーン大学のロバート・ゲーリー氏によると、ウイルスはオオコウモリなど動物の場合と比べ、人間の場合2倍のペースで突然変異しているという。

エボラ熱や他のウイルスの抗体治療薬を開発しているスクリップス・リサーチ・インスティテュートのエリカ・オールマン・サファイア氏は、今回の研究結果について、ジーマップの抗体に影響を及ぼすかどうかを確認し、「影響しないようだ」としたが、「(データは)他の抗体への影響を確認するのに重要となる」との見解を示した。
以上、8月28日ロイター

<GSKワクチン>
現在開発中のワクチン・治療薬には、臨床試験が早期に実施される見通しとなった英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK) のエボラ熱ワクチンや、米医薬品メーカー、マップ・バイオファーマシューティカルの未承認薬「ジーマップ」などがある。
 英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)が開発したエボラ出血熱ワクチンの臨床試験は、早期に実施される見通しで、結果が良好ならば、同社は緊急配備のため1万回分のワクチンを用意する計画である。
西アフリカでエボラ熱の感染が拡大する中、国際的なコンソーシアムが拠出する資金を基に同ワクチンの開発が加速している。
GSKは、米国立衛生研究所とワクチンを共同開発しており、9月半ばごろからは英国と米国の健康なボランティアの協力で臨床試験が行われる見通し。その後、試験はアフリカのガンビアとマリに拡大する予定。
GSKは28日、規制当局などの承認を受け次第、フェーズ1と呼ばれる初期の臨床試験を開始すると明らかにした。
米国立衛生研究所の国立アレルギー・感染症研究所は、西アフリカのエボラ熱を対象にした研究のほかに、これとは種類の違うエボラ熱に効く可能性があるGSKワクチンの試験などで幅広く協力している。
米国の研究所らはまた、カナダ政府の研究者が開発し、ニューリンク・ジェネティクスにライセンスが供与されたワクチンについて、健康なボランティアを募集し、臨床試験を実施する計画。
研究者らは2014年末までの試験の完了を目指しており、その後は緊急配備される可能性があるという。
また、米バイオ医薬品のバイオクリスト・ファーマシューティカルズ は数週間以内に、エボラ出血熱の治療に用いるため、抗ウイルス剤の動物試験を行い、研究を始めるとの見通しを示した。
同社は、米国立アレルギー・感染症研究所 (NIAID)から昨年9月の2200万ドルに加え、新たに240万ドルの資金を受け取った。

<西アフリカでは既に試験投与>
西アフリカでエボラ出血熱の感染が拡大するなか、専門家らは試験段階にある治療薬の効果を見極める作業を急いでいる。
研究者らによると、サルに行った3つの治療が特に有望な効果を示している。そのうち1つは米医薬品メーカー、マップ・バイオファーマシューティカルの薬剤「Zmapp」で、西アフリカで感染した米国人の支援活動者2人に投与され、容体に改善の兆しが見られている。
残り2つは、カナダのテクミラ・ファーマシューティカルズと、米プロフェクタス・バイオサイエンシズの薬剤だとされている。
以上、ロイターまとめ

[ 2014年9月 1日 ]
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