アイコン 冤罪で捜査員を刑事告発へ/支援者

日本では明治時代から今の世に至るまで、犯罪人の捏造は検察・警察の専売特許に登録されている。日本に限らず世界でも共通事項であり、米国などの諜報機関がよく使う手でもある。
  富山県氷見市で2002年に起きた強姦事件で、再審無罪が確定した柳原浩さん(47)の支援者が、当時の県警捜 査員4人がうその捜査資料を作成したなどとして、有印公文書偽造・同行使の疑いで刑事告発することが25日、関係者への取材で分かった。26日に富山地検 に告発状を提出する。
 告発状によると、ある捜査員は、事件現場に残された足跡から割り出された靴と同じタイプの靴を柳原さんの車の中で見たとする「うそ」の報告書を作成。柳原さんは実際、このタイプの靴は持っていなかったが、逮捕の決め手の一つになったとされている。
『 「ごめん」で済むなら警察はいらない―冤罪の「真犯人」は誰なのか』(柳原浩著)

「氷見事件の経緯」
2002年4月15日、同年3月13日に当時16歳の少女を強姦しようとしたとして、タクシー運転手(当時34歳、「柳原浩さん」)が強姦未遂容疑で富山県警察氷見警察署に逮捕され、5月には別の少女への強姦容疑により再逮捕された。逮捕のきっかけは柳原さんが少女らの証言と似ていたこと、とされている。

任意捜査として行われた取調べが4月8日以降断続的に3日間朝から晩まで行われ、4月15日の3回目の任意捜査において、既に何が何だかわからなくなり疲れ切っていた柳原さんは、「お前の家族も『お前がやったに違いない。どうにでもしてくれ』と言ってるぞ」などという、取り調べ警察官の真実に反する誘導により、容疑を認め、自白したものとして逮捕された。柳原さんへの逮捕状は既に準備されていた。
この逮捕には氷見署内においても、柳原さんの「自白」に「秘密の暴露が全くない」ことや、柳原さんには犯行当時の明白なアリバイ(犯行時刻とされた時間帯に自宅から知人に電話をかけたというNTTの通話記録など。)が存在したこと、現場証拠である足跡が28センチであるのに対し、足が24.5センチと全く合わないことなどから、柳原さんに対する立件は無理ではないか、という声も強かったようである。それでも捜査は強行され、富山地方検察庁が立件した。
 富山地裁における裁判の席でも、柳原さんはこうした経緯から容疑を認め、結局自白と少女らの証言が重要視され有罪判決が下り同年11月に懲役3年が確定。柳原さんは刑に服し2005年1月に出所した。

[ 2014年11月26日 ]
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