アイコン 韓国のSKハイニックス認め330億円支払いで和解 東芝NAND情報流出問題

東芝の半導体に関する研究データが不正に持ち出され、韓国の企業に提供されたとされる事件で、東芝が巨額の損害賠償を求めた裁判について、東芝は19日「韓国企業が日本円にして330億円あまりの和解金を支払うことで和解に合意した」と発表した。
この事件は、東芝の提携先の半導体メーカー「サンディスク」の元社員が、6年前、東芝のNANDフラッシュメモリーに関する研究データをコピーして持ち出し、転職先の韓国の半導体大手、「SKハイニックス」に提供したとして、不正競争防止法違反の罪に問われているもの。

この事件をめぐって、東芝は、SKハイニックスと元社員に対して1090億円あまりの巨額の賠償などを求める訴えを起こし、11月開かれた裁判でSKハイニックスは「元社員が不正に入手した東芝のデータを使って製品の製造や販売をしているという事実はない」と、争う方針を示していた。
この裁判について東芝は19日、「SKハイニックスが2億7800万ドル、日本円にして約330億円の和解金を東芝に支払うことで和解に合意した」と発表した。
両社は、裁判外で解決に向けた交渉を続けていたということで、この和解を契機として次世代の記録用半導体の製造技術を共同で開発していくことなどでも合意したという。
東芝は今後、SKハイニックスへの訴えを取り下げ、元社員に対する裁判だけ続けていくという。

NANDフラッシュメモリは、不揮発性記憶素子のフラッシュメモリの一種。1987年に東芝に在籍していた舛岡富士雄氏が発明した。
NOR型フラッシュメモリと比べて回路規模が小さく、安価に大容量化できる。また書き込みや消去も高速対応できる。従来のフロッピーディスクに代わるPC用のUSBメモリやFlash SSD(SSD)、デジタルカメラ用のメモリーカード、携帯音楽プレーヤー、携帯電話・スマートフォンなどの記憶装置として使用されている優れもの。
 

[ 2014年12月20日 ]
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