アイコン 18年平昌冬季五輪成功への道(2) 今後  各競技会場一覧と状況

貿易収支は過去最高を更新し続ける韓国。しかし、国内景気は暗い話ばかり、不正で引き起こされたセウォル号沈没事故にも見られるような暗い事件、大韓航空ナッツ事件のような財閥一族の横暴も世界に悪印象を提供している。

平昌冬季五輪は、あまりに遅々として進まない現場に、IOCのバッハ委員長自らが乗り出し、救済支援策を打ち出すなど、世界へ向け開催不安を醸し出している。その効果か、確かに現場の尻には火が付いたようだが、国民からはそれほど熱気は伝わってこない。
それは、国内景気の悪化、政治対立、与党内対立、政権中枢の勢力争い、一番盛り上がる若い年代の労働環境の悪化などいろいろな問題が底辺にあるものと見られる。

<それでは成功には何が必要だろうか>
1、朴大統領が直接平昌五輪の政治的なリーダーシップを発揮し、大韓航空ナッツ事件で不安定な立場にある趙亮鎬氏を追認することにあるだろう。
成功させるためには、それをマスコミに認めさせ、開催の全権を委任することにある(マスコミの報道に国民は引きずられる)。趙亮鎬氏し持ち前の強力なリーダーシップにより成功へと導くはずだ。今、問われているのは、韓国政治も平昌五輪も強力なリーダーシップ力だろう。

2、現実には、開催の予算面が一番問題となっているようだ。
開 催する江原道(平昌)が、公社を作り開発した今回の平昌五輪のメイン会場となるアルペンシアリゾートの開発は、経営不振に喘いでおり、開催後の施設活用問 題などに含め国が主導すべきだろう。(すでに韓国高速鉄道KTXをソウルから平昌まで新設する案は白紙にし、新設する距離が半分になる在来線を新設すると 発表、既に工事に入っている。総予算面をでかなり圧縮している)

4、また、組織委員会の運営費は、協賛金や寄付金により、ほとんどを賄う無謀な計画ゆえ、組織委員会自体が膨大な国からの借金による赤字に苦しんでいる。これでは余裕ある組織運営は無理。
ならば、韓国の財閥を総動員させても寄付させる必要があるのではなかろうか。利害関係などは今や問題外、国家の信用という局面に達している。
2014 年7月、組織委員長となった趙亮鎬氏が、大韓航空など擁する韓進財閥の総帥であったとしても、投入予算は限られ、国民的な盛り上がりを演出するためにも、 各財閥の寄付による広報活動が必要となっている。組織委員会に金がないことから平昌五輪は広報活動が行えず国民の五輪気分醸成もまったく不足している。マ スコミもメディアも踊らない。

平昌冬季五輪組織委員会側は、2013、2014年の協賛費収入をそれぞれ175億ウォン(約19億円)と675億 ウォン(約73億円)と予想していたが、実際は、2013年はゼロ収入、2014年は僅か35億ウォン(約4億円)と、事前予測の5.2%にとどまってい る。そのため、2013年は110億ウォン(約12億円)、2014年は105億ウォン(約11億円)を政府や関連機関から借り入れている。(協賛金は、 日本の地方のJ2クラスの賛助金=寄付金額にとどまっている)

5、国主導のK-POPPや韓流ドラマで稼ぎ有頂天の芸能人たちも、率先して平昌を盛り上げる必要があろう。何故かこうした動きが見られないのはウインタースポーツが、韓流ドラマの世界であり、富裕層にしか定着していないせいだろうか。
長丁場であるが芸能人たちが無償奉仕で平昌五輪を盛り上げれば、自ずと国民の間でも国家の威信にかかわる問題として平昌五輪の重要性が認識されたものになろう。
今冬、韓国で若者を引き付けるスケーボーなどの競技で地元のスーパースターを作り上げることも必要だろう。特に、反日ネット民に絶大な人気があるキム・ヨナを登場させる必要もあろう。しかし、銭でしか動かないことでも知られている。
反日では何でもかんでも些細なことでも盛り上がる韓国ネット民やマスコミたちは、国家一大事の平昌五輪の現状に対しては、興味を示さず他人事だ。
心配したIOCバッハ委員長が、日本の長野五輪の施設活用を提案すれば、それこそ国民総出で大ブーイング。さりとて、五輪を成功させようと具体的な働きかけはなく、韓進財閥会長で組織委員長の趙亮鎬氏に依存したままとなっている。
以上。

<各競技開催予定地と施設>
<山岳地区・平昌(ピョンチャン)>

アルペンシアリゾート(スキージャンプ、バイアスロン、クロスカントリースキー、ノルディック複合、リュージュ、ボブスレー、スケルトン)
龍平(ヨンピョン)リゾート(アルペンスキー・技術系)(統一教会のスキー場)
(大問題となっている青瓦台調査資料流出事件を報じたのは統一教会系の世界日報紙)
普光(ボクワン)フェニックスパーク(フリースタイルスキー、スノーボード)
横渓(フェンゲ)オリンピックパーク(開閉会式)

<山岳地区・旌善(チョンソン)>
中峯(ジュンボン)山地(アルペンスキー・スピード系)

<海岸地区・江陵(カンヌン)>
江陵(カンヌン)インドア・アイスリンク(カーリング)
鏡浦(キョンポ)アイスホール(ショートトラックスピードスケート、フィギュアスケート)
ユニオン・ホッケーセンター(アイスホッケー)
サイエンス・オーバル(スピードスケート)
嶺東大学校体育館(アイスホッケー)

ヒラマサ

<その他>
2014年10月セヌリ党の代表キム氏は、現地で主競技場はまだ設計が始まっていない状況にあると聞かされ愕然としたと報道されていた。

大赤字に悩むアルペンシアリゾート=平昌五輪メイン会場
大赤字に悩むアルペンシアリゾート=平昌五輪メイン会場

最後に、平昌五輪開催では今も、日本・長野の既存施設を利用して予算を圧縮しようと論をはる韓国マスコミも一部にあるが、その代替に、2020東京五輪の競 技の一部を韓国で行うバーターを主張している。バッハIOC委員長が提案した範疇であるが、それは、開催都市や開催国内に施設がないときに限られるもので あり、日本には、バブル時代やバブル崩壊後の公共投資で開催できる施設は全国に山のようにあり、バーターなど100%ありえない話だ。

 

[ 2015年1月 6日 ]
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