アイコン サムスン ブラックベリーを8800億円で買収へ

0115_01.jpg韓国のサムスン電子がカナダのスマートフォンメーカー、ブラックベリーに対し買収を打診していたことが、ロイターが入手した文書や関係筋の話として14日明らかにした。

買収提案額は、最大で75億ドル(約8800億円)。ブラックベリーが持つ一連の特許が魅力となっていると見られる。
両社の幹部は先週、買収の可能性を協議するために会合を開いた。サムスンは1株当たり13.35~15.49ドルでの買収を打診。ブラックベリーの現時点の株価に38~60%のプレミアムを乗せた水準となる。

ブラックベリーは、いかなる買収の可能性についてもサムスンと協議したことはないとのコメントを公表した。
ロイターの報道を受け米市場上場のブラックベリー株は、商いを伴って急騰。この日の取引を前日終値比29.71%高の12.595ドル近辺で終えた。

関係筋によると、買収が成立すれば、サムスンはブラックベリーの特許にアクセスできるようになり、ライバルのアップルに対抗する上でプラスになるという。

サムスンによる買収について、ブラックベリーの主要株主である金融投資会社のフェアファックス・フィナンシャル・ホールディングス率いるプレム・ワトサ氏は賛成するとみられる。

ブラックベリーの第3・四半期(9~11月)決算は、売上高が7億9300万ドルと、前年同期の11億9000万ドルから減少し、アナリスト予想の9億3150万ドルも下回っていた。

ブラックベリーは昨年11月、サムスンとのセキュリティーパートナーシップを発表。ブラックベリーのセキュリティープラットホームと、サムスンのギャラクシー端末向けの独自セキュリティーソフトウエアを結びつけるものとなる。
サムスンとフェアファックスからは今のところコメントを得られていない。
以上。

BlackBerryは、カナダのリサーチ・イン・モーションが、1999年に開発したスマートフォンの製造販売会社。欧米のビジネスマンを中心に広く使用されており、世界で175ヶ国7000万人以上が利用し、1億5千万台以上が販売されているという。
日本でも、約4,000社が導入。主に、法人向けサービスのBlackBerry Enterprise Service (BES) と、個人・中小企業向けサービスのBlackBerry Internet Service (BIS) の2種類がある。
同社のスマホは、接続設定やメール設定、プロキシ設定、トンネリング設定などが、ほかのスマホメーカーと異なり、簡易にできる点が上げられている。

サムスンは、世界の各社と共同開発しているTizenOSを使用したスマホも販売しているが、売れていない。(インド向け廉価スマホなどにも採用)

アップルとサムスンの違いは、スマホのプラットホームのOSを自社所有しているか、していないかの大きな差がある。
アップルはiOSを所有し、広告やアップストアーなどでの美味しすぎる売上高を計上できるが、サムスンは、無償で提供されたGoogleのAndroid OSを使用しており、広告やグーグルストアなどの売上高の収益はGoogleが享受している。

サムスンは、自社製品の販売先であるエンドユーザーからの安定した収益を図るためにも自社OSの開発が必要となっている。現在は、サムスンがスマホ売って儲かり、グーグルがサムスン製スマホ利用者からボロ儲けする構造となっている。これに対しサムスンも、先述のタイゼンのようになかなか販売には結びついていないのが実情だ。
技術的には限界が近いとされるスマホ、サムスンの模索は続く。

 

[ 2015年1月15日 ]
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