オバマ大統領 カナダ産オイルサンド原油のパイプライン敷設に拒否権行使
オバマ米大統領は24日、カナダからオイルサンド原油(重質油)を米国に輸送するパイプライン建設推進法案について、拒否権を行使し、発効に必要な署名を拒んだ。
オバマ氏の拒否権行使は2009年の就任後3回目。昨年の中間選挙後では初めて。
オバマ大統領が、上下両院で多数を占める共和党と本格的な対決局面に入ったことを意味する。
オバマ大統領は24日、議会に書簡を送り、法案について「パイプライン建設の是非を判断するに当たって長年行われてきた手続きを迂回しようとしている」と批判した。
法案をめぐっては、環境への悪影響を懸念するオバマ氏に対し、共和党は雇用につながると主張している。
以上、
当パイプラインは、メキシコ湾岸の原油精製施設まで送られる長大なもの。メキシコ湾岸の石油精製施設には、サウジアラビアが原油を輸出しており、その商圏を奪われるとして、シェールガス対策とともに価格を激落させている経緯がある。
シェールガスもオイルサンドも原油価格が長い間100ドル前後であったことから、採算ベースに乗るとして開発が進み、アメリカではシェールガス・オイルによるエネルギー革命が生じた。
カナダもシェールガスに遅れたものの膨大なオイルサンドを開発中、その原油をパイプラインにより、アメリカのメキシコ湾岸の石油精製施設へ送り込む計画を立てている。
実現すれば、原油調達コストの回復は、米国とカナダおよびOPECが大減産でもしないかぎり、長期にわたって低迷することになり、日本には歓迎されることであった。
原油埋蔵量
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内容別
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原油換算量
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備考
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原油
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1.6兆バレル
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世界各地
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シェールオイル
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3.6兆バレル
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世界各地
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オイルサンド
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2.0兆バレル
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カナダとベネズエラ
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合計
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7.2兆バレル
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