アイコン 英仏独伊参加表明 中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)、日米孤立へ

17日付の英フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、フランス、ドイツ、イタリアは英国に追随し、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加することに合意した。
西側諸国のAIIB参加を阻止したい米国にとってさらなる打撃となる。
アジアで輸送、エネルギー、通信などのインフラ事業への投資を促進するため、昨年設立されたAIIBは、西側が出資国の大半を占める世界銀行やアジア開発銀行(ADB)に対抗する機関とみられている。
中国が今年に入って発表したところによると、アジアと中東を中心に26ヶ国がAIIBへの参加を表明しているという。

アメリカのシーツ財務次官が指摘している3つの問題点。

まず、議決プロセスが不透明になる可能性。
1、米日が主導するアジア開発銀行(ADB)の場合、開発プロジェクトの対象国や参加国がプロジェクト関連の情報に十分にアクセスできるが、中国が主導するAIIBの場合、同じレベルの情報公開がなされるのか疑問が残る。
2、第二に、AIIBが短期的に成果を上げるため、過剰な開発に乗り出すという懸念。行き過ぎた開発資金支援で開発途上国が無理な開発に走り、借金漬けになりかねない。
3、第三に開発途上国でのプロジェクトは、環境破壊や労働搾取の懸念がある事業を排除するという原則を守らなければならないが、中国はそうした原則を安易に破る可能性がある。韓国政府関係者は「中国はこうした指摘や懸念にはっきりと回答せず、『設立過程で国際社会の懸念を最大限反映する』といった原則論を繰り返すばかりだ」
と指摘していた。

出資比率は、中国は当初支配権を確立するため、総出資予定額1000億ドルのうち、50%を拠出するとした。しかし、反対意見からGDPに応じた出資比率に変更されている。しかし、第2位のGDPを誇る中国が筆頭であることには間違いない。ただ、アメリカが参加するならば、話は違ってくるのだが・・・。
以上、

日本は中国と問題を抱えているが、仲直りしたいのは関の山、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)につき、欧州勢が雪崩現象で参加を表明する中、米国に追従ばかりしては経済的な危険性も生じてくる。
欧州勢が中国からの投資に期待し雪崩現象を起こし参加表明する中、安倍首相がいう「未来志向」による参加表明も必要になってきている。
中国の覇権主義は、今や東南アジア勢に脅威を与えており、これまで仲の良かったミャンマーも中国一辺倒から大きく変更させている。こうした東南アジアを信頼することも必要だろう。9段線問題も、米国が止められないものを日本が止められるものではない。中国から何を言われようと9段線関係諸国に対して総合的に支援していけばよい。そうした関係諸国と中国との間で問題が発生すれば、アセアン諸国が反中国としてまとまるだけだ。

このままでは米日が孤立することにもなる。米国は、自らの利益だけを念頭に反対しているが、米国に追従するだけの日本とはまったく異なる。
当問題はオバマが票欲しさに米国籍韓国人の医学者を世界銀行の総裁に抜擢したことに戦略ミスがあった。世間知らずの世界銀行総裁が、いち早くAIIB設立に賛同表明し高く持ち上げ、お墨付きを与えてしまったこと。
9段線問題も中国が日本領域に対し防空識別権設定、アメリカオバマが訪中してまで暗黙の了解を与えてしまったことに起因している。
オバマのフラフラ外交にいつまでも付き合うわけには行かない。

[ 2015年3月17日 ]
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