アイコン 中国 国有企業初のデフォルト保定天威集団

中国では、不動産業の佳兆業集団が20日にドル建て社債の元利金5160ドルの支払いができずデフォルトが確定した。ほかにも不動産会社がデフォルトの危機にあるとされる。
そうした中、不動産業者ではなくメーカー、それも国有企業がデフォルトに陥った。

中国の国有企業で変圧器メーカーの保定天威集団(河北省)は21日、2011年に発行した社債のうち同日が支払期限だった利払い8550万元(約16億5000万円)が業績悪化でデフォルト(債務不履行)に陥ったと発表した。

中国証券報などによると、国有企業による社債のデフォルトは初めて。

中国では社債など金融商品を地方政府や金融機関が投資家保護のため救済するのが慣例だったが、高利回りでもリスクゼロが当然と考える「モラルハザード(倫理の欠如)」が投資家に蔓延しているとして、中国政府は昨年3月、デフォルトを容認する姿勢に転じていた。
保定天威は、軍用装備品となる変圧器や太陽光パネルなどを製造しているが、放漫経営で業績が悪化していた。
 
今回のデフォルト容認は、モラルハザードへの警告に加え、民間企業と比べて大幅に有利な条件で資金を調達してきた国有企業の経営者にも「一罰百戒」効果を狙った可能性がある。
特に影の銀行資金が社債などへ出資されたりしており、今後多発と思われる破綻リスクを出資者に理解させる意味合いもある。
ただ、影の銀行の出資者たちが取立てを強行すれば、さらに破綻が深刻化していく可能性もある。

[ 2015年4月22日 ]
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