アイコン 続報:2人のFIFA副会長ら14人を逮捕・起訴 185億円の巨額贈収賄/米司法省

 

CNN ブラッター会長も捜査対象者と報道
アメリカ司法省は、27日、FIFA=国際サッカー連盟の副会長2人を含む9人の関係者を、スポーツ関連会社から賄賂を受け取った罪などで起訴したと発表した。
9人がすでに受け取ったり、受け取ろうとした賄賂の金額は、合計1億5000万ドル、日本円にして185億円を超えるとみられている。
アメリカ司法省の発表によると、起訴されたのは、FIFAのジェフリー・ウェブ副会長とエウヘニオ・フィゲレド副会長を含むFIFAの関係者9人。

9人は、1991年頃からこれまでの24年間に、スポーツ関連の企業から賄賂を受け取り、その見返りに、中南米で開かれたサッカーの試合を放送する権利やスポンサーの権利などの取得にあたって、便宜を図った罪などに問われている。

9人が24年にわたってすでに受け取ったり、受け取ろうとした金額は合わせて1億5000万ドル、日本円にして185億円を超えるとみられている。

賄賂の受け渡しは、アメリカの銀行を通じて行われたといい、現地時間の27日朝、アメリカの司法当局の要請に基づいて、スイスの司法当局が9人のうち、FIFAの会合のためにチューリヒに集まっていたウェブ副会長ら7人を逮捕したという。

また、サッカーの放映権などを取り次ぐアメリカとアルゼンチンのスポーツ関連企業の幹部ら5人も賄賂を贈った罪などで起訴された。

一方、FIFAの広報責任者は27日に記者会見し、この事件とは別にワールドカップの2018年のロシア大会と2022年のカタール大会の開催地の選定を巡って、不正が行われた疑いがあるとして、FIFAが、昨年11月にスイスの司法当局に告訴していたことを明らかにしている。
この告訴についてスイスの司法当局は、27日に声明を出し、今年3月から捜査を開始し、FIFAから関係資料を押収したほか、開催地の選定に関わった当時のFIFAの幹部10人から事情を聴く方針だとしている。

FIFA

AFP電では、米司法省は27日、24年間にわたって贈収賄とキックバックに関与していたとして、国際サッカー連盟(FIFA)の幹部ら関係者9人と企業幹部5人の計14人を共謀と汚職の罪で起訴したと発表した。
これに先立ちスイス当局は、米当局の起訴に基づき、総会で集まっていたチューリヒでうち7人を逮捕していた。
また、起訴状の公開に合わせ米当局は同日(27日)、米フロリダ州マイアミにある北中米カリブ海サッカー連盟本部の家宅捜索を実施した。

ロレッタ・リンチ司法長官は、声明で「(事件は)少なくとも2世代にわたるサッカー関係者に広がっている。彼らは責任ある立場を悪用して、賄賂やキックバックとして数百万ドル規模の金銭を受け取った疑いがある」と述べた。

司法省によると起訴されたFIFA関係者には、
1、FIFA副会長で北中米カリブ海サッカー連盟会長のジェフリー・ウェブ(Jeffrey Webb、英領ケイマン諸島出身)被告、
2、FIFA副会長のエウヘニオ・フィゲレド(Eugenio Figueredo、ウルグアイ出身)被告、
3、元FIFA副会長で北中米カリブ海サッカー連盟元会長のジャック・ワーナー(Jack Warner)被告、
4、FIFA五輪関連委員のジョゼ・マリア・マリン(Jose Maria Marin)被告、
5、元FIFA理事のニコラス・レオス(Nicolas Leoz)被告
が含まれている。
以上、AFP参照
FIFAは、これまで何年間にもわたって汚職捜査の対象となりながら、幹部らの関与を否定してきた。2018年ロシア大会と22年カタール大会の開催地決定をめぐる疑惑では、FIFA倫理委員会が昨年末、不正は見つからなかったとの結論を発表していた。

<最近の会長>・・・ブラッター会長も捜査対象者
1974 - 1998 ジョアン・アヴェランジェ(ブラジル)
1998 ~   ゼップ・ブラッター(スイス)
長期政権は、利害=利権が共通する者たちだけがこれを維持する。FIFAを巨額マネーの世界にしたのはブラッター会長でもある。その会長も今回の贈収賄事件の捜査対象者になっているとCNNが報じている。
今回、スイス・チューリッヒで逮捕されたFIFA関係者7人は、ブラッター会長が5選を目指す総会が開催されるため集まっていた。
当然、会長は引責辞任するしかない。今回、総会は開催できないだろうが5選を辞退も当然。しかし、高齢者の権力欲ほど浅ましいものはない。

<FIFAパートナー>
・アディダス(2030年まで契約済み)
・コカ・コーラ(2022年まで契約済み)
・ビザ(2022年まで契約済み)
・現代-起亜自動車グループ(2022年まで契約済み)
・ガスプロム(2015年から4年契約)

ちょっと古いが、FIFAの2013年決算は、2014年W杯に向けたテレビ放映権販売などが好調で、13億8,600万ドル(約1,660億円/120円換算)の増収となったとされていた。

追、スイスにはFIFAの本部があるが、ゼップ・ブラッター会長のお膝元でもある。スイスで調べられているワールドカップ誘致問題では、会長の暗黙の圧力下では、FIFA倫理委員会同様何も出なかった可能性が高いが、アメリカでこうした摘発が行われたことにより、スイス当局も公正に捜査を進めざるを得なくなった。

とやかく噂されるIOCも今回の逮捕劇により気が引き締まるものと思われる。
 

[ 2015年5月28日 ]
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