エアバスA330型機 飛行中突然エンジン停止 4千m急降下 原因不明/シンガポール航空
シンガポール航空は27日、乗客182人と乗員12人を乗せて上海に向かっていた同社のエアバス機のエンジンが飛行中に2基とも停止するトラブルがあり、原因を調査中だと発表した。
機体はエンジンが停止している間、1万3000フィート(約4000メートル)降下したとも伝えられている。
同 社の声明によると、トラブルが発生したのは今月23日。シンガポールを出発したエアバスA330-300型機が「離陸から約3時間半後、高度3万9000 フィート(約1万1900メートル)の上空を飛行中に悪天候に見舞われた」。その後、「両エンジンが一時的に停止したが、操縦士が定められた操作手順に 従って対応し、エンジンは通常通りの機能を回復した」という。
同機に搭載されているロールス・ロイス製のエンジン2基について同社は、「上海に到着した後に徹底的な調査と検査を行ったが、異常は確認されなかった」としている。
以上、AFP
A330型機のインシデント事故
1、2001年8月24日、エアトランサットのA330-200がカナダのトロントからポルトガルのリスボンへ向けて大西洋上を飛行中に燃料漏れが発生し、その後燃料切れのため全エンジンが停止して滑空状態になったが、アゾレス諸島テルセイラ島のラジェス空軍基地に緊急着陸に成功した。修理の際の配管ミスが原因。
2、2008年10月7日、カンタス航空のA330-300がシンガポールからオーストラリアのパースに向けて飛行していたところ、高度が突然変化したことで客室内に投げ出された乗客・乗員に重傷者が発生し、西オーストラリア州のエクスマウスに近い空軍基地に緊急着陸した。原因はエア・データ・イナーシャル・リファレンス・ユニット(ADIRU)と呼ばれる装置に欠陥があり、それに起因する問題に飛行制御コンピュータが対応できなかったこと。
3、2010年4月13日、インドネシアのスラバヤから香港へ向かっていたキャセイパシフィック航空のA330-300が、左右のエンジン出力が制御できなくなり、通常の着陸速度よりも時速177キロメートル以上高速で着陸した。原因は不知。
以上の判明しているのは3件だが、上記2と3のようにエンジン制御システムに何らかの欠陥があるようだ。
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