細川家秘蔵の春画など日本初の春画展開催/細川元首相の殿様
旧熊本藩主の細川家伝来の文化財を管理、展示する永青文庫などは21日、性愛を描き、江戸時代に流行した「春画」の展覧会を9月から、同文庫で開催すると発表した。
葛飾北斎や喜多川歌麿らの春画をはじめ、国内外から名品計約120点を集め、国内初となる展覧会を開催する。
都内で記者会見した永青文庫の理事長、細川護熙元首相は、「春画は日本の芸術の大きな花の一つ。これまで日本でオリジナルの展示は難しかったが、そういうタブーは破っていかないといけない」と話したていう。
展覧会のタイトルは「春画展」で、9月19日から12月23日まで開催。2013~14年に英国の大英博物館で開かれた春画展の出品作品の約半数を展示する。
永青文庫は、国宝の豊後国行平作の太刀など3点、信長や家康の書状などの重要文化財指定品を数多く所蔵していることで知られている。肥後にいた宮元武蔵のものなどもある。さすがに春画は指定されていないようだが・・・。
細川家では、あまりの多くの資料に困り果て、中世・江戸時代の研究用に膨大な文献資料を熊本大学に寄贈している。
永青文庫の所在地は、東京都文京区目白台1-1-1(椿山荘の近く)TEL:03-3941-0850
「春画展」:9月19日から12月23日/18歳未満お断り。
細川家:本姓は源氏、鎌倉時代から続くが、現在の細川家の祖である細川幽斎こと細川藤孝は、戦国時代から江戸時代初期にかけての武将、大名。
室町幕府13代将軍・足利義輝に仕え、その死後は15代将軍・足利義昭の擁立に尽力するが、後に織田信長に従い丹後宮津11万石の大名となる。後に豊臣秀吉、徳川家康に仕えて重用され、近世大名肥後細川氏の祖となった。また、二条流の歌道伝承者・三条西実枝から古今伝授を受け、近世歌学を大成させた当代一流の文化人でもあったとされる。
細川家は、忠利の時代の寛永9年(1632年)に、秀吉から受けた39万9千石の豊前小倉藩主から、54万石の熊本城に移っている。加藤清正が建てた熊本城は、加藤家2代目が徳川家光の時代に事件に連座し更迭され、細川家が当主となった。
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