アイコン ファッションのワールド/500名の希望退職者募集へ MAX500店舗閉鎖

ファッション界をリードしてきたワールド、破竹の勢いだった同社のブランドは、海外SPA上陸とともに消え失せている。
ワー ルドは全社員の4分の1にあたる500人の早期希望退職を募る。40歳以上を対象に9月末をメドに人員を削減する。同社は過剰な出店や価格競争の激化で業 績が低迷していた。このため2016年3月期に全店の約15%にあたる400~500店の閉店を決めた。年間で約30億円の人件費削減効果を見込んでお り、抜本的な経営の見直しで業績の立て直しを急ぐ。

ワールドは5月18日、
今期(2016年3月期)に10~15ブランドの不採算事業を廃止すると発表していた。
店舗数では400~500店に達する見通し。今期から18年3月期までの3ヶ年にわたる構造改革の一環として掲げたもので、同社にとって過去最大規模のリストラになる。

不採算事業や低収益事業を見直し、コスト削減を徹底することで収益の改善を図る。一方で、百貨店向けのニューミセスブランド「リフレクト」や、リブランディングが奏功した「インデックス」といった売り上げが好調な業態に注力する。   5月18日に大阪で開いた決算説明会で上山健二・社長は、「出店数がすなわち企業の成長規模の目安になるという考え方から脱し、今までとは違う方法で抜本的な改革を行う」と説明した。
退店店舗に関しては「ターゲットや立地、チャネルといった切り口で限定していない」と語った上で、具体的な対象ブランドや店舗については「中間決算で進捗を伝える」という発言に留めた。

同社は2015年3月期から国際会計基準(IFRS)を適用。連結業績は、売上高が前期比▲3.5%減の2,985億円、営業利益が同▲43.4%減の52億円、親会社の所有者に帰属する純利益は同2.2倍の45億円だった。会計基準は異なるものの、14年3月期まで2期連続の最終赤字に陥っていた。
上山社長は4月の就任直後から「以前のような光り輝くP/L(損益計算書)を2~3年で実現する」と公言してきた。構造改革を推進し、17年3月期に営業利益100億円達成を目指すとしている。
以上、

同社は体力もあり、不採算店の閉鎖などコストカッターにより利益を出すのは簡単だろうが、攻めを具体的にどうするのか、細るばかりになる可能性がある。伸ばす・守る・捨てる。
会計基準を変更したことで、15/3期は前期比較で利益が見えにくくなっている。
MAX500店舗の閉店で希望退職者500人とは、1店舗あたり正社員は1名しかいないことになる。以前はこうしたことで利益を上げてきたと思われるが、今やマイナスに作用している可能性もある。

ワールド国際会計基準 15/3期より変更
連結/百万円
2013年3月
2014年3月
2015年3月
売上収益
329,437
309,385
298,511
営業利益
11,320
9,291
5,263
当期利益(親会社の所有者に帰属)
3,148
2,041
4,509
当期包括利益(親会社の所有者に帰属)
3,860
2,915
4,918
 
ワールド日本基準
連結/百万円
売上高
経常利益
当期利益
2007年3月期
333,434
12,003
5,134
2008年3月期
358,276
14,393
5,722
2009年3月期
342,758
13,508
5,019
2010年3月期
314,117
7,777
2,346
2011年3月期
305,541
6,542
154
2012年3月期
329,894
9,286
2,563
2013年3月期
336,480
4,094
-736
2014年3月期
317,337
2,740
-1,609
 
[ 2015年6月27日 ]
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