アイコン 三菱商事/トルコ政権と密接なチャルック財閥系企業に資本参加

三菱商事は、経済成長が続く中央アジアや中東でのビジネスを強化するため、ト ルコ有数の企業グループで、金融や通信・エネルギーなど幅広い事業を手がける「チャルックホールディング」の傘下の企業と資本提携することで合意、エネル ギー関連などで大型インフラの受注を目指す。

チャルックは、トルコ国内だけでなく、中央アジアや中東など17ヶ国でビジネスを展開していて、とりわけ発電所や化学プラントなどのインフラ事業に強みがある。
三菱商事は、チャルックの子会社に100億円余りを出資し、グループの広いネットワークを活用して、発電所の建設などエネルギー分野で大型事業の受注を目指す。

また、チャルックとしても、三菱商事を通じて世界的に評価が高い技術を持つ日本のプラント建設の企業と連携し、さらなる受注につなげるねらいがある。
三菱商事は昨年8月、チャルック財閥傘下のGAP社(設計・建設)と共同して、天然ガス埋蔵量世界4位のトルクメニスタン(カスピ海沿岸国)で大型肥料プラント施設を受注していた。
日本企業は、
伊藤忠商事が今年1月に中国最大の政府系企業グループと、
4月、三菱重工業のグループ会社がインドの有力財閥傘下の会社と、
それぞれ資本提携するなど、現地の巨大資本と提携して海外展開を強化する動きが相次いでいる。

<チャルック財閥について>ジェトロの古い資料
繊維から出発、建設・エネルギー・きんゆう・通信・メディアへ進出 エルドアン首相と親密な関係
マラトヤ出身のアフメット・チャルックが1930年代からの家族による基盤を受け継ぎ、81年にイスタンブールでオルタドゥ・テキスタイルを設立したことを嚆矢とする。
87年にはGAPギュネイドゥ・テキスタイルでデニム生産を開始し、93年にはトゥルクメニスタンに進出、現在までにDiessel、Levi Strauss、Armani、GAPなどに輸出するようになった。96年にはGAP建設、99年にはアクティフバンクとビジネスを拡大した。トゥルクメニスタンでは当時のニヤゾフ大統領と懇意で、閣僚クラスの待遇と天然ガス、石油などの権利も賦与されている。
公正発展党(AKP)政権成立後は、同党との親密な関係もあり、サムスン・ジェイハン・パイプライン計画、ブルサ、カイセリでの天然ガス販売に進出するようになり、海外でもアルバニアのAlbtelecom買収、同国第2位のBankaKombetare Tregtare(BKT銀行)との合弁、エジプトでの衣料品生産など活動範囲を広げた。エネルギー部門でもドイツのEWEとの合弁やジェイハンでの石油精製ライセンスを獲得するなど急速に発展している。
2007年にはエルドアン首相の娘婿ベラット・アルバイラク氏をCEOに迎えるなど、同政権とは親密な関係にある。07年末には預金保険基金(TMSF)管理下にあったatv、カナル1のテレビ局、サバ、タクヴィム、イェニ・アスル、フォトマッチの新聞社を買収し、メディア業界にも進出している。米経済誌フォーブスが発表した07年版世界長者番付によると、資産10億ドル以上を有する長者793人のうち、アフメット・チャルック会長が10億ドルでトルコ人としては12位の富豪に挙げられている。
以上、

親日の顔を持つトルコは、油断できない国、大成建設はアジア-欧州大陸を繋ぐ海底トンネルを完成させ、安倍首相も参加し開通式を行ったが、金を支払ってもらっていない。エルドアン首相としては、日本政府から金を巻き上げ、その資金を支払いに当てる計画のようだ。同国は韓国製武器を一部導入している。
同は、比較的政情は安定しているものの、エルドアン首相が強権過ぎて不安定な面もある。大財閥は、政府派と反政府派に分かれている。
トルコ東・国土の1/6は、独立を目指すクルド人地区がある。独立を掲げる反政府クルド人組織に対し、欧米から、シリア政権とISIS対策に大量の武器が供与されている。シリアとイラクが平定された場合、クルド人反政府組織に大量の武器が残る。その武器はトルコ政府に向けられることになる。トルコ政府とISISは、こうした部分につき利益を一致させ、水面下で情報交換している。

 

[ 2015年6月 4日 ]
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