ギリシャ不安で▲596円安 今年最大の下げ
29日の日経平均は、前週末比▲596円20銭安の2万109円95銭と3日続落して取引を終了した。
下 げ幅は、4月30日の▲538円を上回り今年最大となった。ギリシャの債務不履行が懸念されてリスク回避の売りが先行。前場は下げ止まったものの、欧州株 式市場を見極めたいとする見方もあって戻りは鈍く、後場は中国株安も重しになって下げ幅を610円超に拡大する場面があった。
上海総合指数は、中国にとっておめでたいAIIB設立総会が開催される中、6月12日5,178.191と7年半ぶりの高値を付け、その後調整局面に入っている。しかし、調整なのか崩壊なのかその後下げ続け29日は▲29.71元安の4,163.16元となっている。
12日のピークから20日足らずで▲19.7%下落している。昨秋から2.5倍に達した中国の株バブル、当然下げるのも早いが、もしも4,000の大台を切ると危ない兆しが出てくる。中国の証券市場は中央政府の次なる緩和策を期待している。
何年も続くギリシャ問題は、この間、ユーロ安の恩恵を最大限受け続けているドイツが、ギリシャに産業支援すべき問題でもあったが、ユーロとして銭だけ与え、ギリシャに対し産業あっての構造改革をさせる隙を作らせなかった(米政権もドイツはギリシャに企業投資すべきだと注文をつけていた)。
ギリシャは公務員が多すぎ、観光以外取り柄もなく、その観光も世界景気低迷で悪化、国民の生活も窮したままとなっている。ギリシャはすでに港湾事業を中国に売却したりしており、ドイツと中国の枢密関係の上に、ギリシャは動かされているようだ。IMFの返済はここまでくれば延長もない。
ギリシャ問題など、今の日本にとってほとんど関係ない話であるが、投資家は全世界から日本市場に集まってきており、敏感に作用する。
日本の政治・国民生活も近い将来借金で首が回らなくなった場合、ギリシャのようになる。国債のほとんどを自国民が買っていると悠長な考え方は捨て去るべきだ。借金に変わりない。現実は今では日銀が国債を買い占めているのであるが・・・。
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