アイコン 日中韓の造船業界の第2四半期(4~6月)の受注状況

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韓国の報道では、英造船・海運業界専門調査会社のクラックソンによると、韓国造船業界 は、今年第2四半期に305万CGT(標準貨物船換算トン数)の商船を受注、中国(115万CGT)、日本(60万CGT)を大幅に上回り、昨年第4四半 期から3四半期連続でトップとなったと報じている。
商船の建造実績を示す引き渡し量は、韓国が第2四半期に314万CGTを記録。昨年第4四半期以来2四半期ぶりにトップに返り咲いた。
 韓国は第2四半期に67隻の商船を新規受注し、中国(59隻)、日本(19隻)をいずれも上回った。
 韓国が、最近10年以上受注隻数でトップを守ってきた中国を上回ったのは、建造可能な船舶の種類が相対的に多様なためとみられる。

中国は、これまで商船受注量の50%以上をバルク船(鉱物資源など運搬のばら積み貨物船)が占めていたが、今年に入ると世界のバルク船の発注量は、ドライ貨物の運賃暴落の余波で好況期に比べ90%以上激減している。
これに対し、韓国は今年に入り、超大型タンカー(VLCC)をはじめ、タンカー、超大型コンテナ船、LNGタンカーなどさまざまな高付加価値船舶を受注している。

また、今年上半期(1~6月)の世界の船舶発注量は、1328万CGT(標準貨物船換算トン数)と集計されている。これは前年同期の発注量(2699万CGT)の49.2%水準(▲50.8%減)。

   韓国造船業界の今年上半期の受注量は、592万CGT。前年同期の96.1%水準。
日本の上半期受注量(268万CGT)は前年同期(604万CGT)の半分以下に落ち込んでいる。
中国の今年上半期の受注量は、256万CGTで、前年同期の5分の1に落ち込んでいる。
中国が得意とする資源運搬船のバラ積船の今年上半期の世界発注量は、資源価格の暴落から55隻、93万CGTで、前年同期(585隻、1162万CGT)の12分の1に減少している。
以上、

<韓国の受注に商船三井が貢献>
当然、韓国のサムスン重工に発注した商船三井の2万100TEUの超大型コンテナ船4隻もカウントされている。
  ただ、鋼鈑は大の仲良しの中国から余剰生産品が安価に大量輸入されており、韓国内ではH型鋼のダンピング問題が発生しているものの、鋼鈑については問題視されず、安値にポスコなど韓国鉄鋼業界は悲鳴を上げている。
 いずれ、余剰生産設備の鉄鋼業界を抱える中国が、技術力を強化させ、低価格で受注に走る公算が高い。
 
<韓国は中国の追い上げと安値受注で総体では悪化させている>
韓国の中小型造船会社の状況は深刻な状況が続いている。産業通商資源部が集計した資料によると、2007年は輸出実績がある造船会社はビッグ3を除いて23社にのぼったが、現在は8社しかない。オリエント造船とセグァン重工業は閉鎖。大韓造船と新亜SBは法定管理(日本の会社更生法に相当)を受け、STX造船海洋と成東造船海洋、SPP造船、デソン造船などは債権団共同管理(自律協約)を受けている。
  残り8社のうち現代三湖重工業と現代尾浦造船は現代重工業の系列会社。 2007年に3,255万CGTだった韓国造船業界の受注量は、2014年には1,257万CGTに減少している。

[ 2015年7月13日 ]
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