アイコン 喜びの通貨安の韓国 一転嘆き節に 外資離れ深刻

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24日のソウル外国為替市場で、ウォンの対ドル相場は前週末に比べ▲4.0ウォン安の1ドル=1199.0ウォンで取引を終えた。1ドル=1204.0ウォンをつけた2010年7月22日以来、約5年1ヶ月ぶりのウォン安ドル高水準となった。
 20日に北朝鮮軍が韓国北部に向け砲撃、南朝鮮軍の反撃という南北間の軍事的緊張が高まったほか、週明けの中国・上海株式相場が急落し、世界景気の減速に対する懸念があらためて広がり、運用リスクを避ける動きが続いた。

 この日午前9時ごろには、一時1ドル=1200.0ウォンを記録するなどウォン安が進んだ。
 韓国外換銀行は、「中国株に対する不安と南北間の緊張からリスク回避の心理が働き、韓国総合株価指数(KOSPI)の大幅下落で、外資投資家の資金の多くが離れ、ウォン安が進んだ」と説明している。

昨年6月、韓国ウォンは対ドルで、リーマンショック後1533ウォン/ドルを付けた為替は、昨年6月、6年ぶりの高値1009ウォンを付け、過去1年のリターンが世界最高となったと海外投資家からは喜ばれていた。その後、サムスンの売れ行きに陰りが、現代自動車も売れ行き不振に、さらに造船業界は過去の安値受注のツケが今になって巨額赤字を露呈させ、中国経済低迷の影響に加え、朝鮮半島危機により1199.0ウォンまで安くなった。
結果、1年2ヶ月間で約19%ウォン安となっている。

韓国は世界各国とFTAを締結、ウォン安に輸入物価は日本同様高くなり、消費低迷の中、さらに消費を細らせることになる。
 昨年からの金利安政策で、不動産に再び火が付き、ソウルの分譲マンションは既にバブル化している。
(韓国中央銀行は、昨年8月から4回にわたり基準金利を1%引き下げた。これにより都市銀行の6月の住宅担保ローン平均金利は年3.01%まで低下した。7月のソウル市内のマンション取引量は1万2100戸で、「2006~2014年7月の平均取引量4600戸の3倍に達する。(2015年8月13日/中央日報」)
しかし、一方で、個人負債が、膨張し続けており、消費低迷の一因ともなっている。韓国の場合、不動産購入ローンの大方は、金利だけの支払いで、元本返済はなく、不動産価格が下落したときには、個人が負債だけを抱えることになる。
経済回復に、内需主導への転換は官製主導では財政問題を抱えできず、内外需とも低迷では、明日が見えてこない。

 

2010
2011
2012
2013
2014
2015
 
 
輸出低迷
 
セウォル号
MERS
6.50
3.68
2.29
2.97
3.32
2.80
・2015年は韓国政府の当初目標は3.8%、現実は2%台か

<日韓の政冷経冷>
日本からの韓国への投資は、李明博大統領が2012年8月竹島に上陸するどころか、天皇陛下を侮辱する発言を行い、一機に冷めた。2012年を境に、日本からの直接投資や観光客数、対日貿易量がいずれも減少した。

 韓国への直接投資に占める日本の割合は、12年の27.9%から14年には13.1%に大きく低下した。日本からの投資額も12年の45億4000万ドル(約5530億円)から14年には24億9000万ドル(約3,000億円)と▲45%も急減している。
  訪韓の日本人観光客も12年の342万人から14年には217万人と▲37%減に。訪韓外国人客に占める日本人の割合は12年の39.5%から14年には19.9%と半減している。

 韓国の対日輸出額も、日本での韓流ブームが李明博問題によって一機に冷め、大幅な円安も進み、11年は前年比40.8%増加していたものの、12年には▲2.2%、13年は▲10.7%、14年は▲7.2%それぞれ前年比で減少している。
今年上半期も前年同期比▲17.6%減るなど、対日輸出の不振が続いている。

  日本からの輸入額も11年には前年比6.3%増加したものの、反日感情の高まりと韓国製造業の低迷から12年に▲5.8%減と減少に転じている(日本から韓国への輸出は、超円安で円では増加、ドルやウォンベースでは減少)。
 
 韓国マスコミは、今や日本タタキに飽き足らず、日本で儲けた金で母国韓国に投資し韓国経済に多大な貢献を果たしてきた在日企業であるロッテまで総タタキを演じている。

<韓国にカントリーリスク増加>
 20日に北朝鮮軍が3発韓国北部に向け砲撃、それに対して韓国軍が30数発の155ミリ砲を撃ちこみ反撃、南北間の軍事的緊張が高まっている。
24日深夜になり、やっと板門店の南北会談で話し合いが成立し、緊張が解れたが、こうした事態はいつ生じてもおかしくない南北朝鮮間にある。

また、中国経済の不安は、先週から週明けの中国・上海株式相場が急落、韓国は中国への輸出が全体の1/4と高く、その影響をより大きく受けるとして、また、世界景気の減速に対する懸念があらためて広がり輸出主導の韓国へは大きく影響するとして、外資はリスクを避ける動きに徹し、韓国から資金を引き上げ、対ドルでウォンが安くなっている。
貿易黒字が長年続き、韓国のファンダメンタルズは以前と比較しようもなく大きくなっているが、現実の輸出に依存した経済を前に海外投資家は、ファンダメンタルズには目もくれずリスク大として投資金を韓国から引き揚げている。
 

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[ 2015年8月25日 ]
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