アイコン 問題の杭打ちは旭化成建材だった 三井不動産の傾きマンション 三井住友建設下請 旭化成の謝罪文付き

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三井不動産が販売した分譲マンション「パークシティLaLa横浜」(横浜市都筑区池辺町)が幅56メートルの建物で2.4センチ傾いているのが判明、調査してみれば、杭打ちのデータが改ざんされていることまで発覚、業法違反に問われるものとなった。
当マンションを施工した三井住友建設から杭工事を請け負ったのは旭化成建材だった。
旭化成建材は14日、基礎工事の際に行った地盤調査のデータを偽装していたと認めた。現場の施工状況などを記録する「施工報告書」に、転用、加筆したデータを記載していたといい、同社広報担当者は「建物の補強、改修にかかる費用を全額補償する」と謝罪した。
データを偽装した原因については「調査中」とし、14日付で親会社の旭化成に設置した検証委員会で究明を進めるという。

また、旭化成建材が請け負った同様の杭工事についても、同様の問題がないかについても確認するという。
以上、毎日新聞参照

旭化成の子会社が行った杭打ち工事、15日の三井住友建設の株価は急回復しようが、大株主でもある三井不動産からの三井住友建設に対するペナルティは今後かなり影響してくるものと見られる。
旭化成建材はパイルの製造販売も手がけており、杭打ちの独自工法も確立している。健全経営で知られる旭化成一門であり、どうして杭を正規に打ち込まなかったのだろうか。単なる同社の当現場責任者の問題でも、社員の基本的な教育が問われるものとなる。

当マンションは、三井住友建設が施工し2007年12月に完成。2014年に建物のうち1棟で住民からの通報で、会社側が調査した結果、幅員約56メートルの建物の両端で約2.4センチ差があることが分かったという。
これだけだったら、なんともできようが、下請けの杭打ち屋、それも旭化成の100%子会社の旭化成建材が杭工事を請け負い、建物を支える52本の地中の杭のうち少なくとも8本が強固な地盤に届いていなかったり、地盤に打ち込まれた深さが不足したりしていた。その8本のデータに付、全部地盤に届いたという嘘のデータを改ざんしていたことまで発覚した。

現場は「ららぽーと横浜」の隣接地で横浜でも内陸部に位置する。ただ、近くに鶴見川が流れており、過去当マンション現場付近を蛇行していたかも知れず、地盤の安定性は問題ある場所と思われる。そのため、杭打ちは設計図書どおり岩盤まで打ち込む絶対必要な場所でもある。

福岡で問題となった山手の裾野の平坦地にある篠栗町のマンションの傾き事件の一件でも、すぐ近くに川が走っており、川が昔、物件地を蛇行していた可能性が指摘されていた。ここでも杭打ちを強固な岩盤まで打ち込んでいたかどうか、また、地質調査時点で軟弱地盤かどうか判明していたかどうか、判明していたとして設計図書に織り込まれていたかどうかも問題となる。

当然、杭打ち屋は設計図書どおりに行わなければ、ゼネコンといえど建築の段取り屋であり、知識は限られている。
14日掲載した当マンション記事の中で、現場所長の問題とした内容はここに訂正します。現場所長ごめんなさい。ただ、所長としての管理監督責任は免れない。所長によっては、現場を足げに運び、杭打ちや生コン打ちでごまかしが効かないようにしている所長もいる。ただ、現実はほとんどの現場所長が現場事務所で構えているのが実態・・・。

 

社名
旭化成建材株式会社
設立
昭和51年(1976年)9月
創業
昭和38年(1963年)12月
主要株主
旭化成株式会社(100%)
事業目的
1.建築材料の製造及び販売
2.土木資材の製造及び販売
3.建設工事及び土木工事の設計、監理及び請負
4.産業廃棄物及び一般廃棄物の収集、運搬、処理及び再生
5.損害保険代理業
6.前各号に付帯、関連する事業
本店
東京都千代田区神田神保町1-105(神保町三井ビルディング)
支店
北海道札幌市中央区北二条西1-1(マルイト札幌ビル)
宮城県仙台市青葉区一番町3-1-1(仙台ファーストタワー)
愛知県名古屋市中区錦1-11-11(名古屋インターシティ)
大阪府大阪市北区中之島3-3-23(中之島ダイビル)
広島県広島市中区鉄砲町7-18(東芝フコク生命ビル)
福岡県福岡市中央区白金1-20-3(紙与薬院ビル)
境工場
茨城県猿島郡境町大字染谷106
穂積工場
岐阜県瑞穂市別府2142
岩国工場
山口県岩国市通津字南白崎3915
ネオフォーム工場
茨城県猿島郡境町西泉田1443-3
関係会社
旭化成エクステック(株) (住宅などの外装工事)
東京都千代田区神田神保町1-105(神保町三井ビルディング)
旭化成基礎システム(株) (中低層ビル等の小規模基礎工事)
東京都千代田区神田神保町1-27
製品
ヘーベル(ALCパネル)
ヘーベルライト(ALCパネル)
アートミュール(ALCパネル)
アートミュールシセラ(ALCパネル)
ヘーベルパワーボード(ALC外壁材)
ユカテック(床下地材)
外壁・外装リフォーム・リニューアル
トライアングルA(住宅用火災保険)
ネオマフォーム(断熱材)
ジュピー(断熱材)
ビクトロンA(透湿・防水)
ベースパック(建築資材)
ファブラックスG(建築資材)
ファブラックスDS(建築資材)
EGアークタブ(建築資材)
イーカプラ(建築資材)
フリードーナツ(建築資材)
ピースケ(建築資材)
EAZET(パイル・地盤改良)
ATTコラム(パイル・地盤改良)
CSV(パイル・地盤改良)
 


<旭化成の謝罪文書>2015年10月14日午後10時半リリース
「旭化成建材(株)の施工物件における施工不具合および杭工事施工報告書のデータの転用・加筆について」
この度、旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:浅野敏雄)の建材事業を担当する子会社の旭化成建材株式会社(本社:東京都千代田区、社長:前田富弘、以下「旭化成建材」)が、三井住友建設株式会社様(元請)の下請け業者(二次下請)として施工した横浜市所在のマンションにおける杭工事の一部について、施工の不具合および施工報告書の施工データの転用・加筆があったことが判明しました。

お客様をはじめ関係各位の皆様方のご信頼を損なう結果となりましたことを深く反省し、心よりお詫び申し上げます。

施工報告書の施工データの転用・加筆の詳しい原因については現在調査を進めているところであり、旭化成株式会社では、本件に関する調査委員会を発足させ、原因の究明と再発防止にあたってまいります。
旭化成建材は、建物の補強・改修工事および他棟における調査に要する費用についてはその全額を負担することにしており、今後とも、居住者様の安全を最優先に、売主(三井不動産レジデンシャル株式会社)様、施工会社(三井住友建設株式会社)様と協力の上、しかるべき対応を行ってまいります。

なお、本件における業績等への影響については現時点では不明であり、確認でき次第お知らせいたします。
今回の件におきまして、ご迷惑・ご心配をおかけしております皆様に改めて深くお詫び申し上げます。
以上。
 

[ 2015年10月15日 ]
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