アイコン ネット空間は賭博場ではない/福岡地裁 罪刑法定主義の限界

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 携帯電話の電子メールで結ばれた電子空間が刑法の禁じる「賭博場」に当たるかどうかが争点となった刑事裁判の判決が28日、福岡地裁であり、丸太顕裁判官は「賭博場には当たらない」とする異例の判断を示した。

 被告は、福岡市の会社員の男(41)。昨年6月、プロ野球公式戦を利用した賭博に関与し、賭博開張図利のほう助罪などに問われた。
 
野球賭博は、劣勢の予想されるチームにハンディキャップを与えた上で勝敗を予想する。

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判決によると、男は胴元側から聞いたハンディを客に伝え、客の勝敗予想と賭け金を胴元側に送っていた。
 一連のやり取りは、すべて電子メールで行われ、検察側は「携帯電話で結ばれた電子空間全体が賭博場に当たる」と主張したが、判決は「一定の場所を確保し賭博場を開いたとは認められない」として同罪の成立を否定した。
ただ、常習賭博ほう助罪の成立は認め、懲役6月、執行猶予2年(求刑・懲役10月)とした。
 一方で、判決は「刑法が古典的な賭博を念頭に置いており、実情に適合していない」とも言及した。
法学者は、「処罰対象の行為を事前に法律で明示する『罪刑法定主義』に沿った妥当な判決だが、進化する情報通信手段に、法律が追いついていないことを表している」という。
以上、

[ 2015年10月29日 ]
 

 

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