霧島連山大浪池周辺で地震増加 007で宝物を隠した池
気象庁によると、霧島連山の大浪池の南西約2キロ付近で、2日午前2時までの1時間に規模の小さい地震が18回観測されるなど、2日になって地震が増え、午前10時までに合わせて20回観測された。
このうち午前1時43分と午前8時8分の地震では、鹿児島県霧島市牧園町付近で体に感じる揺れがあったと通報があったという。
周辺の新燃岳(2011年1月噴火)や御鉢、えびの高原の硫黄山などでは、この地震に伴う地盤の変化や火山活動の変化などは、今のところ見られないという。
気象庁は職員を現地に派遣し、周囲の状況に変化がないかや火山活動との関連について調査するとともに、今後の情報に注意するよう呼びかけている。
大浪池はえびの高原の硫黄山から南へ約3キロ離れた場所にあり、水面は標高が1239メートル、直径が600メートル余りで、約5万年前の噴火活動で出来たとされる火口湖。
霧島市によると、昨年1年間に訪れた登山者の数は1万5000人余りで、特に紅葉シーズンを迎える11月には約3000人が訪れ、例年、多くの登山者で賑わうという。
近くの硫黄山に看板設置へ
霧島連山の大浪池に近いえびの高原の硫黄山周辺では、10月、火山性微動や火山性地震が観測されていて、地元の宮崎県えびの市は、2日午後、硫黄山の中腹2ヶ所に看板を設置して、観光客や登山客に注意を呼びかけることにしている。
えびの市によると、えびの高原には、去年秋、紅葉を楽しむ観光客や登山者およそ5万人が訪れたという。
今回の地震活動について京都大学の鍵山恒臣教授は、地震が起きている周辺では、昭和50年代から60年代にかけても地震が相次いだことがあり、このときは周辺のえびの高原や新燃岳の地下でマグマや熱水が上昇し、高まった地下の圧力を解消するために地震が起きたと考えられている。地震以外の変化は観測されていないため、今のところ、火山活動が急激に高まるとは考えにくいが、今後、地震の回数がさらに増えないかや火山性微動や地殻変動が観測されないかなど、注意深く監視していく必要があるとしている。
なお、気象庁より10月22日、霧島山(新燃岳)に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が、これまでのレベル3から下方修正され発表されている。
霧島では、新燃岳の爆発後、これまで硫黄山や韓国岳などの周辺などで地震が発生している。
九州では口永良部島や薩摩硫黄山、阿蘇山などが爆発し、火山活動が活発となっており霧島も注意が必要だ。最近桜島がおとなしい。
007でお馴染みの大浪池
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