アイコン 追報:肥料製造の「太平物産(株)」(秋田)/民事再生申請  負債額は約36億円。

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肥料製造の太平物産(株)(秋田市卸町3-3-1、代表:佐々木勝美)は11月27日、秋田地方裁判所へ民事再生法の適用申請をした。
 負債額は約36億円。

同社は昭和21年9月設立された肥料製造会社。平成27年3月期の売上高は約65億円、当期利益は約6千万円を計上していた。
ところが、JA全農が、11月9日に有機肥料の成分表示が偽装であると発表。同社肥料の768銘柄の成分を分析したところ386銘柄で肥料取締法違反が確認されたと発表していた。

有機肥料の偽装では、肥料はJAが販売していたものの、JAS規格認定の肥料であるため、有機野菜や有機米の生産者が、有機野菜など「有機」の呼称が使えず、大問題となっていた。

農水省も立ち入り検査を行い、11月20日には、同社に対して袋の記載を改めるまでの出荷停止と、12月20日までの原因究明、再発防止策を指導した。
これにより同社は全品回収及び製造中止に追い込まれ、経営維持できなくなり、今回の措置となった。
同社には、三菱商事、日本マタイ、ジェイカムアグリ、日本農薬、三菱電線工業も出資していたが、法違反の肥料を長年生産していたことを幹部たちも認めており、支援に動くこともなかった。
 
今回、民事再生を申請したことで、回収に当たっていた運送会社なども被害が出ると思われ、全農の支払いもストップされているものと見られ、被害は大きくなる。
同社は、コンプライアンス違反=法違反、出資会社からもくれぐれも法遵守を求められていたものと見られる。
 
自社肥料製造工場
太平物産秋田工場
 秋田県秋田市茨島三丁目1番6号
 同 青森工場
 青森県青森市大字三内字丸山393番地2
 同 関東工場
 茨城県稲敷郡阿見町大字福田字内野84番6
 同 渋川工場
 群馬県渋川市川島字下田41番地1
借上げ肥料製造工場
 同 九十九里工場
 千葉県山武郡九十九里町田中荒生1491-48
 同 袖ヶ浦工場
 千葉県袖ヶ浦市北袖13番地
 同 鴨川工場
 千葉県鴨川市田原字嶺岡東下牧乙3-991
 同 穂積工場
 岐阜県瑞穂市別府2142番地
 同 境工場
 茨城県猿島郡境町大字染谷106番地
 同 関東第二工場
 茨城県神栖市東深芝28番4号
 同 栃木工場
 栃木県那須郡那珂川町松野923
 同 鹿沼工場
 栃木県鹿沼市南上野町252番地
 同 狭山工場
 埼玉県入間市大字中神字中狭山764番地16

 

[ 2015年11月28日 ]
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