法人統計(７～９月)の売上高0.1%増３２８兆円、食品業界利益倍増　産業別明細

スポンサードリンク

財務省が発表した７～９月の法人統計によると、売上高は０．１％増・経常利益は９．０％増となった。食品業界は原料の輸入コスト増により何でもかんでも値上げしすぎてボッタくり状態の利益数値となっている。勤労者世帯の消費が進まないのはこれゆえだろうか。

＜売上高＞
売上高（金融業、保険業を除く）売上高は328兆2,391億円で、前年同期（328兆578億円）を1,813億円上回り、対前年同期増加率（以下「増加率」という）は0.1％（前期1.1％）となった。

業種別にみると、製造業では、輸送用機械、電気機械、はん用機械などで増収となったものの、石油・石炭、鉄鋼、化学などで減収となったことから、製造業全体では△0.0％（同1.2％）となった。

一方、非製造業では、卸売業､小売業、運輸業､郵便業、電気業などで減収となったものの、情報通信業、サービス業、建設業などで増収となったことから、非製造業全体では▲0.1％（同1.1％）となった。

資本金階層別の増加率をみると、

10億円以上の階層は▲1.9％（前期▲0.2％）、
1億円～10億円の階層は1.4％（前期2.3％）、
1,000万円～1億円の階層は1.6％（前期2.0％）
となった。

＜経常利益＞

経常利益（金融業、保険業を除く）経常利益は、15兆2,172億円で、前年同期（13兆9,651億円）を1兆2,521億円上回り、増加率は9.0％（前期23.8％）となった。

業種別にみると、

製造業では、食料品、輸送用機械、金属製品などで増益となったものの、石油・石炭、鉄鋼、化学などで減益となったことから、製造業全体では▲0.7％（前期29.6％増）となった。(中国・東南アジア経済の低迷を受けてか急速に悪化している)

一方、非製造業では、卸売業､小売業、サービス業、建設業などで増益となったことから、非製造業全体では15.2％（同20.8％）となった。(内需関連主体で大幅利益増を果たしている)

資本金階層別の増加率をみると、

10億円以上の階層は5.7％（同24.2％）・・・悪化、

1億円～10億円の階層は9.1％（同17.3％）・・・悪化、

1,000万円～1億円の階層は16.8％（同26.0％）・・・悪化

となった。

２０１５年７～９月の業種別売上高と経常利益
単位：億円	売上高	前年期比	経常利益	前年期比
全産業	3,282,391	0.1%	152,172	9.0%
製造業	978,347	0.0%	54,053	-0.7%
食料品	105,889	-0.6%	6,581	116.4%
化学	97,662	-2.4%	8,059	-10.4%
石油・石炭	33,517	-30.6%	-871	-308.5%
鉄鋼	39,029	-12.4%	993	-50.7%
金属製品	43,291	-3.2%	2,183	19.8%
はん用機械	16,867	13.8%	998	-39.8%
生産用機械	52,814	-2.0%	3,505	-16.6%
業務用機械	35,580	4.5%	2,325	-18.8%
電気機械	81,083	10.9%	3,239	-19.5%
情報通信機械	88,549	0.2%	3,544	0.2%
輸送用機械	182,116	7.4%	16,023	15.2%
非製造業	2,304,043	0.1%	98,119	15.2%
建設業	268,129	2.5%	9,688	23.8%
卸売業、小売業	1,203,327	-1.9%	24,763	16.6%
不動産業	79,296	-0.7%	11,077	15.2%
物品賃貸業	32,873	10.2%	2,651	28.0%
情報通信業	156,337	14.7%	11,683	9.4%
運輸業、郵便業	149,858	-3.6%	10,631	18.3%
電気業	53,282	-7.5%	4,383	29.7%
サービス業	331,548	2.9%	20,323	15.6%
資本金別
１０億円以上	1,386,274	-1.9%	88,018	5.7%
１から10億円	654,044	1.4%	24,650	9.1%
1千万円～１億円	1,242,074	1.6%	39,504	16.8%
・財務省発表数値、産業別の合計は「他」がなく合計額に合わない

[ 2015年12月 1日 ]

コメントをどうぞ