米EIA 産油と需要予測、米国・世界とも下方修正
米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は、短期のエネルギー見通しで、2017年(来年)の米国の産油量が日量▲48万バレル減の同819万バレルになるとの予想を示した。
前月時点では、日量▲23万バレル減の同846万バレルとしており、落ち込み幅は従来予想の倍以上の水準に引き上げられた。
2016年(今年)については、日量▲76バレル減を見込む。従来予想は同74万バレル減だった。
<需要予測>
2017年の米国の石油需要は日量16万バレル増とし、同26万バレル増から引き下げた。16年についても日量11万バレル増から8万バレル増に下方修正した。
世界の石油需要については、2016年が日量9万バレル引き下げ同115万バレル増に、2017年は日量25万バレル引き下げ同121万バレル増とした。
以上、
追、
EIAが3月2日発表した、米の週間石油在庫統計(2月26日の週)では、3週連続で過去最高となったと発表している。
欧州最大の石油取引港であるロッテルダム港には、港外に50隻の巨大タンカーが原油を降ろすため、順番待ちしているという現実。
原油価格(WTI)は、全人代での投資計画を評価して高騰、38.38ドルまで買い進められた。しかし、中国の輸出量が2月、2割以上落ち込んだことを受け、また米EIAの需要予測が下方修正されたことから8日は下げに転じ、8日のピーク38.38ドルから同日に前日比▲1.60ドル前後下げ、一時36.22ドルまで下げた(日本時間05時50分現在)。
これまで欧州株価の上昇を牽引してきた資源株も欧州で大幅下落となっている。中国の2月の輸出・輸入ともに大幅下落したことが影響している。
ブルームバーグによると、ゴールドマン・サックス・グループは、鉄鉱石から金に至る商品価格の反発は失速し、銅とアルミの価格は今後1年間に最大20%下落すると予測した。
ゴールドマンのジェフリー・カリー氏らアナリストは3月7日付のリポートで、価格が上昇すれば供給が増加するため、高値を維持することは難しいと指摘している。
同行は、金の弱気見通しを維持したほか、鉄鉱石相場の上昇は短命に終わり、原油価格はバレル当たり20~40ドルの推移を続けるだろうとの見方を繰り返した。銅とアルミについては、下落に賭ける好機だとも述べたと報じている。
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