アイコン 気象庁/全国13火山に「噴火警報」や「火口周辺警報」発令中

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気象庁は(2016年2月)8日、全国の活火山の2月以降の活動状況や警戒すべき事項について概況を発表した。
噴火が発生したり、火山活動が高まったりしているとして、全国の13の火山に「噴火警報」や「火口周辺警報」を発表した。

1、口永良部島の噴火警報・噴火警戒レベル5は継続
今後の噴火によって居住地域に重大な被害を及ぼすおそれがある噴火警戒レベル5の「噴火警報」は、鹿児島県の口永良部島に発表されている。
昨年5月29日に爆発的な噴火が発生した口永良部島では、昨年6月の噴火以降、噴火は観測されておらず、島の全域に出されていた避難指示は、昨年12月に一部の地域を除き、解除されている。
2月は火山性微動も観測されず、火山性地震も少ない状態が続いている。現地調査では噴火前に温度が上昇していた新岳火口の西側の割れ目付近で、温度が低い状態が続いていたほか、放出される二酸化硫黄の量もおおむね少ない状態。
気 象庁は、昨年5月29日と同じ程度の噴火が発生する可能性は低くなっているものの、島が隆起した状態は続いていることから、引き続き噴火の可能性があると して、火口の西側ではおおむね2.5キロ以内、そのほかの地域ではおおむね2キロ以内で厳重に警戒するよう呼びかけている。

2、火口周辺警報は11火山
今後の噴火によって、火口周辺や居住地域の近くに影響が及ぶおそれがある「火口周辺警報」が発表されているのは、
1、福島と山形の県境にある吾妻山、
2、群馬県の草津白根山、
3、長野と群馬の県境にある浅間山、
4、長野と岐阜の県境にある御嶽山、
5、熊本県の阿蘇山、
6、7、宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島連山の新燃岳とえびの高原の硫黄山、
8、9、鹿児島県の桜島と諏訪之瀬島、
10、11、小笠原諸島の西之島と硫黄島
の合わせて11火山。

噴火警報レベル3発令中・・・桜島
噴火警戒レベル2発令中は、吾妻山、草津白根山、浅間山、御嶽山、阿蘇山、霧島連山の新燃岳、諏訪之瀬島の7火山。
噴火警戒レベルが導入されていない火山は霧島連山のえびの高原の硫黄山、西之島、硫黄島の3火山。

<活動中の火山の状況>
<桜島>

桜島では2月5日に昭和火口で昨年9月以来となる爆発的な噴火が発生し、噴火警戒レベルがレベル2からレベル3に引き上げられた。その後も爆発的な噴火が繰り返し発生していて、昭和火口と南岳山頂火口からおおむね2キロの範囲では、大きな噴石や火砕流に警戒が必要。

<阿蘇山>
阿蘇山では中岳第一火口で、2月から3月4日にかけて、合わせて3回の噴火が発生した。火山性微動の振幅はおおむね大きな状態が継続していて、阿蘇山では、中岳第一火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性があり、火口からおおむね1キロの範囲では、大きな噴石や火砕流に警戒が必要。

<浅間山>
昨年6月にごく小規模な噴火が発生した浅間山では、2月は山頂火口の浅い場所を震源とする火山性地震が1247回と、やや多い状態が続いている。今後も火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生するおそれがあり、山頂火口からおおむね2キロの範囲では、噴火に伴う大きな噴石に警戒が必要。

<霧島連山の新燃岳>
霧島連山の新燃岳では、2月中旬から火口直下を震源とする火山性地震が増加し、2月23日には1日に155回発生した。新燃岳では火口周辺に影響のある小規模な噴火が発生する可能性があり、引き続き火口からおおむね1キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石に警戒が必要。

<霧島連山の硫黄山>
霧島連山のえびの高原の硫黄山周辺では、2月に4回の火山性微動が観測されたほか、2月28日には地下の浅いところを震源とする火山性地震が増加し、1日に53回発生した。
昨年12月に確認された噴気も継続していて、気象庁は火山活動が高まっていて、噴気や火山ガスなどが噴出したり、小規模な噴火が発生したりする可能性があるとして、半径およそ1キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石などに警戒するよう呼びかけている。

<御嶽山>
御嶽山では一昨年10月中旬以降噴火は観測されず、2月は火山性地震は少ない状態で経過した。一方で火山性地震の回数や噴気の高さも一昨年9月の噴火前の状態には戻っていない。
火山活動は緩やかな低下傾向が続いているが、今後も小規模な噴火が発生する可能性があり、火口からおおむね1キロの範囲では、引き続き噴火に伴う噴石に警戒が必要。

<西之島>
小笠原諸島の父島の西およそ130キロにある西之島では、3年前の11月以降、活発な噴火活動が続いていたが、海上保安庁による上空からの観測では、昨年11月下旬以降、噴火や溶岩の流出が確認されず、2月17日に警戒が必要な範囲が島の中央の火口からおおむね1.5キロ以内に縮小された。
西之島ではこれまで2年以上活発な火山活動が続いてきたことから、引き続き噴火に伴う大きな噴石に警戒が必要。

海底火山に「噴火警報」
小笠原諸島の近海にある海底火山の福徳岡ノ場では、周辺の海域で警戒が必要な「噴火警報」が発表されている。警報なし レベル1も注意

全国の活火山の中には、警報が発表されておらず、噴火警戒レベルがレベル1の火山があるが、過去に噴火を繰り返してきた活火山であることに変わりはなく、気象庁や自治体が発表する情報に注意が必要。

<蔵王山>
宮城県と山形県にまたがる蔵王山では3月6日に約2ヶ月ぶりに火山性微動が約20分間観測された。微動の前には山頂の南側が一時的に僅かに膨らむ地殻変動が観測されたほか、微動の継続中に火山性地震が2回発生した。
長期的に火山活動はやや高まった状態にあり、今後の活動の推移に注意が必要。

<九重山>
大分県の九重山では2月21日に火山性地震が一時的に増加し、22回発生した。1日20回以上の火山性地震が観測されたのは、平成16年3月以来。
九重山では、平成24年ごろから山が僅かに膨張する傾向がみられるため、今後の火山活動の推移に注意が必要。

<倶多楽>
北海道の倶多楽では、2月4日に約2キロ離れた場所で、火山性地震が一時的に増加し、体に揺れを感じない地震を含めて観測を始めてから最も多い47回の地震が発生した。引き続き活火山であることに注意が必要。

<新潟焼山>
新潟県の新潟焼山では、昨年夏ごろから山頂の東側の斜面からの噴気がやや高く上がる傾向が見られ、昨年12月下旬からは噴気の量も多くなっている。
2月8日の現地調査では、噴気がやや高く上がっていることが確認された。長期的には昨年以降、地震回数がやや増加していて、今後の火山活動の推移に注意が必要。

<三宅島>
伊豆諸島の三宅島では、2月22日から23日にかけて継続時間が約5時間半の火山性微動が観測されたほか、23日には5分から8分の火山性微動が3回観測された。引き続き火口内では噴出現象が突発的に発生する可能性があり、注意が必要。

<気象庁・気象台の火山情報確認を>
各地の火山活動の状況や注意点などは、気象庁や各地の気象台、自治体のホームページなどで確認することができる。

気象庁HP(登山者向け)
http://www.data.jma.go.jp/

[ 2016年3月 9日 ]
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