アイコン アブダビIPICがIMDB支援打切デフォルト マレーシア・ナジブ政権窮地に

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米ウォールストリート・ジャーナルが昨年7月、マレーシアの政府系投資ファンドIMDB(1マレーシア・デベロップメント)から、「ナジブ首相の個人口座に約26億リンギ(約830億円)が支払われた」と報道し大騒ぎになった。

1MDB は、マレーシア政府の「全面的な信用保証」を武器に、6ヶ所の発電所と1ヶ所の石油精製施設を立て続けに買収するなど積極的な経営を続け、設立から6年足 らずで約420億リンギ(約1兆4000億円)という巨額の負債を抱えていることが発覚。その経営内容は、金利支払いさえ賄えない状況が続いている。

1MDBによると2015年5月始め、同社はアブダビ首長国政府が全額出資する国際石油投資会社(IPIC)から10億ドルの出資を受け、8月に返済期限を迎える複数の外国金融機関からの融資9億7500万ドルの返済に充てられた。

1MDBの経営は、収益企業の買収は少なく、開発案件が多いことから、膨れ上がる負債に対して、遅々として収益は上がらず、資金繰りは火の車の状態を続けてきた。金利が払えない状況で償還金の返済などできるはずもない。

ナジブ首相は、自らが調査委員会を発足させ、結果、その額は、アラブの王様からのプレゼントであり、まったく問題はないと報告させ、幕引きをはかった。この間、当不正資金に煩かった米国に対し、ナジブは中国海軍との大規模合同訓練をやってのけ、アメリカを黙らせた。
ただ、IMDBが6.5億ドルの債権を発行した際、ゴールドマンサックスが関与しており、米当局の調査は継続されている。担当者はどっぷりマレーシアに浸かった人物。

<IMDBデフォルトと>
アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の政府系ファンドは、資金難に陥っているマレーシア政府の投資会社1MDBに対する資金支援契約を打ち切ったことを明らかにした。
1MDBと同社の株主が、10億ドル(約1087億円)超の支払いを行わなかったことが理由とし、1MDBの債券は急落した。
アブダビのインターナショナル・ペトロリアム・インベストメント(IPIC)は、証券取引所への届け出で、1MDBとマレーシア財務省は、IPICおよび傘下のアーバル・インベストメンツとの拘束力のあるタームシート(条件規定書)の条件に準じて「デフォルト(債務不履行)の状態にある」と指摘した。IPICはこれまで、全ての支援義務を履行してきたと説明している。

IPICが保証する1MDBの債券35億ドル相当における金利支払い義務を引き継ぐことも明らかにしていた。

なお、三井物産は同国でIDGBと火力発電所を共同運営している。

IMDBは倒産しかないだろう。後は1MDBの事業毎の売却処理が焦点となる。
アブダビの最優先者のIPICがいくらで購入するのかで、最終負債額は算出されるだろう。ナジブの実弟は同国第2の銀行を経営しており、最終負債を表面化させない裏工作をする可能性はある。後は金と力で押し切り続け延命をはかることだろう。当然、こうした不正を喜ぶ中国との関係は強化されることだろう。
原油価格がここまで下がれば、産油国も大盤振る舞いばかり続けるわけにはいかない事情もある。

[ 2016年4月19日 ]
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